『my classics!』5
シチリアーナ
あの、シチュー(だったかな?)のコマーシャルで流れていた素朴な曲だと気がいついたのは、ずいぶんあとになってからだった。よく耳にするのに曲名を知らないってのがけっこうあって、世の中まだまだ知らないことだらけだなぁと思う。
この曲は、もとはリュートの曲なんだよね。リュートってのはギターの原型になったと言われている弦楽器。ギターを弾く僕にとっては、恋人の曾お祖母さんみたいなものか? 違うか。
いわゆる古楽器ってやつで、「朱音」のカップリングの「ふたたび」にも使われている。形を見れば「ああ、これか!」とわかるひとも多いんじゃないかな。絵画にもよく描かれているからね。
僕も実物を間近にみたことはないけど、以前、何気なく放送大学を見ていたら、先生が実演されていて、とてもきれいな繊細だけと豊かな響きの楽器だった。
その原曲が、あーや版ではピアノとストリングスでアレンジされている。
ピアノ、ずいぶん音数が少ない。あえてぽつりぽつりと音が鳴るような弾き方になってて、それが寂しさをますます募らせるよね。
なんだかね、悲しみが大きすぎて涙もでない主人公のかわりに、ピアノが、ぽたりぽたりと涙をこぼしているような気がするんだよなぁ… それで、ストリングスが感情のうねりみたいな… 感傷的にすぎるかもしれないけど。
この曲で思い出すのは、やっぱり「そら」ツアーでの演出だなぁ。あれは、すごかった。幕に「Fin」の文字が浮かび上がっても、しばらくは客席が水をうったように静かで、だんだんざわざわざわってなって、それからすごい拍手が沸き起こったのを憶えてる。
今回、この曲のあとに、ノクターンを挟んでだけど、「Jupiter」があって良かったなと思って。BEST版にも入っていて、そちらでは「スタートライン」が後ろにあって。
やっぱりね、架空の物語とはいえ、このお母さん、かわいそうすぎて… 聴くたびに「このひと、これからどうしていくんだろうなぁ」と思っちゃうんだよなぁ。だから、せめて後ろにね、「Jupiter」とか「スタートライン」があって、すこしでも取り戻せるものがあるならと… お話なんだけどね。でも、じっさい色々あるから。世の中…
そうそう、この「シチリアーナ」というタイトルも、色々な作曲家が書いていて、フォーレの「シチリアーナ」も、とても美しい。いつかあーやに歌ってほしいな。
さて、Jupiterが長くなりそうだから、今日はこのくらいにしておこうっと。