今日もなんとなく、気分が晴れない。朝からずっとモヤ付いていた。
何かの瞬間、この家はあと30年以上ローン払うんだ、と頭をよぎって、心のどこかがずしんと重くなる。
私たちはフラット35でローンを組んだ。
金利が安定していて安心だと、あの時は営業の人にも背中を押されて、将来
設計的にも「これがベストだろう」と納得していた。二人ともフルタイムで働いていて、それなりに世帯収入もある
し、返していけるという自信もあった。
でも、最近考える。
この働き方を30年以上も続けられるのか?30年後は、一体何歳なんだ?
本当にずっと、今の収入をキープできるのか?
どちらかが体調を崩したり、親の介護が始まったり、何か予期せぬことが起きたら?
都内に戸建て購入は、無理だと判断して、今の埼玉のこの家を買ったのは、現実的な選択だった。通勤は、お互い遠く
なるが、そのぶん広く、静かで、家自体のスペックは満足だ。
だが、日々の暮らしの中で、じわじわと、何か違ったかも知れない、という気持ちが膨らんでいる。
まず通勤。満員電車で毎朝押し潰されそうになる。片道1時15分。週5出社が、積もり積もれば相当なストレスだ。
帰りも遅くなれば、家に着く頃には、何もやる気が起きない。
そして何より、ローン。あと30年という響きが、最近やけに現実味を帯びて重たく感じる。
夫婦どちらかに何かあったら?
転職して年収が下がったら?
そもそも、この先ずっとフルタイムで働くこと自体、体力的に持つのか。
買うときは、未来は今の延長線上にある、と信じていたが。でも実際は違う。少しずつ、でも確実に生活も働き方も、
世の中も変わっていく。
一生ここで暮らすのか。
それとも、いつかまた引っ越すのか。
家を売っても、ローンがチャラになるわけではない。都内に戻ろうにも、あの頃よりもっとずっと価格は高騰している。
この家は確かに、買える家だったが、望んでいた暮らしだったのかは、今でもわからない。
今日もまた、そんな話を夫婦でぼそぼそと交わした。




