ここは東京・丸の内の女性専用シェアオフィス、その名も「Real Woman」。フリーランスで働く30代の女性が、日々楽しく、時に騒ぎながら仕事をしています。
最近このオフィスに入ってきたのは、パーソナルスタイリストの美幸(31歳)。行政書士の麻衣子(34歳)、イベント企画の理沙(32歳)と毎日のようにランチを共にし、フリーランスならではの悩みを共有し合いながら、楽しく働いています。
仕事やプライベート、そして将来のこと。20代までとは少し違った不安が芽生え始める、アラサーの彼女たち。どうやら今日の話題は、「老後のお金」のようです。さすがにかなり先の話と思いきや、意外にもみんな興味津々で…。
———————————
今日もランチタイムが始まりました。各々仕事の手を止め、ランチスペースへと移動していきます。美幸と麻衣子もカバンからお弁当を取り出そうとしたその時…。
理沙:「ねぇ、大変大変~!」
オフィスの入り口からものすごい勢いで理沙が駆け込んできました。手には何やらハガキのようなものを持っています。
美幸:「あれ、理沙さん、今来たんですか?」
理沙:「うん、午前中は今度のイベント会場の下見に行っててね…ってそれどころじゃないんだってば!」
麻衣子:「どうしたの、そんなに慌てて」
インスタントコーヒーと弁当箱を両手に持ち、ランチスペースへ行こうとしていた麻衣子がやや引き気味に尋ねます。
理沙:「大変なの!この間届いてたハガキの中身を確認してみたら、年金が…」
理沙は、手にしているダイレクトメールのようなハガキを開きました。
年金が少なすぎてビックリ!
麻衣子:「あぁ、それ『ねんきん定期便』ね。理沙って今月が誕生日なんだ」
理沙:「ううん、先月。郵便物ずっと放置してたから」
美幸、麻衣子:「……」
理沙:「ってそんなことはどうでも良くて!将来の年金ってこれしかもらえないの?少なすぎてこれじゃ生きていけない…貯金だって無いし」
麻衣子:「それでそんな青ざめた顔してたのね。よく読みなさいよ。『これまでの加入実績に応じた年金額』って書いてあるでしょ?」
美幸:「つまり、32歳の理沙さんの場合、保険料を払い始めてまだ10年くらいしか経っていないから、これくらいの金額になってるってことですね」
見た目ゆるふわな美幸が今回も「しっかりと」まとめました。
理沙:「えー!そういうことなの?なんだぁ、安心した!心配して損しちゃった。来月のバリ島旅行もキャンセルしようかと思うくらい悩んじゃった!」
これまで真っ青だった理沙の顔は、嘘のようにパアッと明るくなります。 ついにはクルクルと回り始める理沙を横目に、美幸と麻衣子はちょっと深刻そうな顔で話を続けました。
麻衣子:「って言っても、全然安心できないわよ。私たちの世代は、将来生活するのに充分な年金はもらえなさそうなんだから」
美幸:「そうですよね、最近は自分で老後のお金を準備し始めている若い人が多いみたいですし。私の周りの友達も、みんなけっこう心配しているんですよね」
充分な年金はもらえない?
満面の笑みでクルクルと回っていた理沙が立ち止まりました。
理沙:「じゃあ、結局は自分で何とかしなきゃいけないの?」
美幸:「そう言えば、この前のランチの時に、確定拠出年金の話になりましたよね」
麻衣子:「そうそう、理沙も聞きたがっていたじゃない」
理沙:「それってどんな年金なの?私にもできる?」
麻衣子:「私が加入している個人型の確定拠出年金は、金融機関で口座を開設して、自分で商品を選んで運用していくの。つまり、将来受け取れる年金額は、運用の成績次第ってわけ」
美幸:「自分の責任で運用していくから、知識も必要なんですよね。理沙さんもできますよ!っていうか、貯金もしてないんだしやった方がいいですよ…」
理沙:「へ…へぇ。二人ともやけに詳しいね」
美幸:「そんなの当たり前です。アラサーでフリーランスですよ?会社員の時みたいに何も知らないままじゃ生きていけませんから」
退職して間もない美幸も、色々と苦労をしたようです。 ほやほやの新人フリーランスにこう指摘され、理沙は返す言葉を失いかけました。
老後のお金を貯めるなら確定拠出年金がダントツ?
理沙:「…でもさ、老後のお金って、確か他にも貯める方法あるじゃない?」
美幸:「他にも個人年金とかありますけど、それらと比べても、確定拠出年金はダントツで節税の効果がすごいんです。何十年もかけて運用するから、受け取る時の金額にかなり差が出ますよ」
麻衣子:「ゆるふわちゃんなのに、ほんと詳しいわね」
美幸:「もう、麻衣子さんまでやめてください!」
理沙:「確定拠出年金かぁ…今回ばかりは私も考えてみようかな。宵越しの金は持たない主義だけど、やっぱり老後のお金は気になるもんね」
美幸:「宵越しの金は持たないって…カッコいいのかカッコ悪いのかよくわからないですね」
麻衣子:「どちらかと言うとカッコ悪いわね」
金融商品の資料を取り寄せはするものの、毎回何週間も手続きを放置する理沙ですが、今回ばかりは本気の様子。しかし…。
理沙:「ねぇ、このままみんな独身だったら、将来は3人でマンションでも買って助け合って生きていこうよ」
麻衣子:「…あと3年以内に彼氏ができなかったらその話乗るかも」
美幸:「私は彼氏いるので無理です。結婚するかもしれないし」
麻衣子、理沙:「裏切り者――!!」
一言メモ
老後のお金は、今のうちからコツコツ自助努力で準備を。節税効果の優れている確定拠出年金がおススメ。
