皆さんこんにちは。

今日もご覧いただきありがとうございます✨

本日は、タイトルにあるように認知症の方の好き嫌いについてお話ししたいと思います。

好き嫌いと言っても食べ物のことでは無く、対人関係の好き嫌いになります。皆さんご存知の様に、認知症の方は短期記憶を維持するのが難しく、どうしてもすぐに忘れてしまい、同じことを繰り返し聞いたり、話したりします。なのに不思議とこの人が好き、この人が嫌いといった事は忘れる事なく、好きな人にはニコニコで嬉しそうに接して、嫌いな人にはあからさまに嫌な顔をしたり、そういった態度を示します。

たとえその相手に何か嫌なことがあったとしても、すぐに忘れてしまうなら、嫌なことも忘れてしまうため、そんなに好き嫌いがハッキリ出るのは不思議な感じがします。

ただ、私の職場でもご利用者同士はもちろんですが、職員に対してもハッキリと好き嫌いが出てしまうので驚いてしまいます。

そして不思議なことに認知症の方に嫌われる職員は、その方限定で嫌われるのではなく、他の認知症のご利用者からも嫌われることが多いです。何か共通点があるのかと思い、その職員の行動や対応方法に注目してみたところ、ある共通の特徴があったのでお話ししたいと思います。

まず先ほど認知症の方は短期記憶の維持が難しく、すぐ忘れてしまうとは言いましたが、これはあくまで表面的な記憶を忘れてしまうことであって、気持ち・感情においては、しっかり残っていると思われます。

つまり具体的に何か嫌な行為や対応をされたとして、その際の嫌なことがあった感情、この人嫌いと感じた気持ちは、たとえその行為や対応の事は忘れてしまったとしても、嫌な気持ちだけはしっかり残っていると思うのです。

なので、どうせこの方はすぐに忘れてしまうのだからと、いい加減な対応や話し方、聞き方をしている職員は圧倒的に人気がなく、嫌われていることが多いです。

認知症の方は、表面的な部分をすぐ忘れてしまう代わりに、すごく細かい部分に敏感で、繊細な方が多い様に感じます。ですから対応する側も、丁寧な対応が必要で、いい加減な対応をしているとすぐにバレてしまいますし、嫌な人と思われてしまうのだと感じます。

具体的に嫌われている職員の一例ですが、

ご利用者の話をあまり聞かずに一方的にこちらから話をしてしまう職員がいます。この職員は全く悪気もなく、おそらく性格なんだと思いますが、自分が言いたいことを優先して話してしまいます。そしてどんどん話に熱が入ってしまうので、ますます止まらなくなり、ご利用者が間に入ろうとしても聞いてもらえず流されている状態となってしまうのです。

皆さんの周りにもこの様なお友達がいるのではないでしょうか?悪気がないだけに、仕方ないと黙って聞いてあげている方も多いと思いますが、内心はあまり良くは感じていないのでは…認知症でない方でも、そう感じてしまうのに、認知症の方はより敏感で、より繊細な感情をされているので、嫌われてしまっても当然なのでしょう。

人は話を聞いてほしい生き物なんです。傾聴が大事と良く言われます。「耳」「目」「心」を傾けて真摯な姿勢で相手の話を聴くコミュニケーションは、介護に限らず大切ですが、特に認知症の方には最も重要なことなのではないかと常々感じております。

ですから、会話をするときも基本は聞く姿勢で、まずはその方の話を聞いた上で、その話の内容から会話を広げていくことで、さらにその方もいろいろ話せて嬉しいのではないかと思います。

本日は嫌われる職員の例を挙げて、認知症の方の好き嫌いのうちの嫌いにスポットを当ててお話しさせていただきましたが、次回は逆に好かれる職員や対応について例を挙げていきたいと思います。是非皆さんもどう言った対応が好まれるのか、考えてもらえると嬉しいです。

本日もご覧いただきありがとうございます。また次回お会いいたしましょう!