さてさて英国生活も1年と数ヶ月になり、娘も徐々に様々な単語を覚えるまでに成長して来ました。
娘には少しでも英語を身につけてもらいたいものと言う思いと共に、父である自分は英語は基より、少しでもヨーロッパの文化・社会を理解しようと努めています。

今日はブルガリア出身の研究室同僚とランチを一緒にしました。
その中で
ブ「奥さんなにやってるの?」
私「家で子供の面倒見てる。それで色々な家にお呼ばれして楽しんでる」
ブ「日本では子供を持った後は女性が家に居るのが普通か?」

まぁ、一般的に言って割りとそういう家庭は多いと伝えておきました。
そこでMaternity leaveの話などを聞きました。

ブルガリアでは1年間は子育て期間として100%の賃金保証があり、2年目は80%くらいに落ちるらしいですがそれも取得可。さらに3年目は申請すればOKで、但し給与はゼロ。職を守ることだけは保証してくれるという制度らしいです。

ブルガリアはヨーロッパでも他に類を見ない手厚い国だそうで、こういった制度があるそうです。そのほかの国でも同様の制度はあるようですが、ここまで手厚いことはないとの事。

では建前ではなく、実際にどうなのか?つまり、本当に機能しているのか?が重要です。


以下彼の回答:

Maternity leaveを取れば昇進も遅れるし、出来ないかもしれない。でも当たり前だと。いかなる理由でも休んでいれば昇進なんてするはず無い。それこそ公平だ。

 さらに言うならば、どの企業も若い女性の採用に躊躇する。同じ能力であれば男性を採用する。理由は簡単で、3年も穴を開けられるのは困る。仕事にならない。これが現実。

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と言うことで、「何だ日本と大して変わらないジャン」という印象。と言うか、至極当然の結果だと思います。

実際これを聞いて少し安心しました。というのも、日本人は「日本の制度は時代遅れで、欧米を見習うべきだ」みたいなことをよく耳にするかと思いますが、別に大差ないと分かったからです。


さらに彼は付け足します:

実際、女性が感じるsocial pressureは男性のそれとは比較にならない。かなり多くの女性は「そこそこ」の仕事をし、昇進しなくてもいいから家計の足しになる程度の賃金を望み、責任は無いような仕事をしたがる傾向がある。自殺をする人の多くが40代男性で、出世競争や賃金等での悩みを抱えることが原因だ。女性の自殺なんて殆ど無い。

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またまたほっとしました。日本と大して変わらないジャンと。

以前もどこかで書きましたが、専業主婦 vs 非専業主婦 「外で働く事が正しいのか?」
日本人の男性も生まれたときからこのsocial pressureと戦っている気がします。

こういう話を聞くと良く思い出すのが「銀行の窓口業務」です。窓口の女性は所謂「一般職」で頭取になることはないし、銀行の中枢部で働くことは無いですが、代わりに適度な負荷の仕事と職の安全が保障されています。

この種の仕事では男性はあまり見ません。男性はどこかしら「常に上を見続ける」事を社会から求められているような気がしてなりません。つまり、絶対に偉くなることの無い仕事に初めから就く事などは許されないような雰囲気があるように思います。


女性が派遣していても結婚は出来そうですが、男性なら問題外となるでしょう。そういう空気・文化?があるのだと。それが日本だけの固有の空気かと思っていましたが、どうやら意外と国によるようです。


彼曰く、フランスなんかでは男性が家に入って主夫するってのも結構普通みたいです。これはこれで良いですよね。でも日本の女性が「俺仕事しても稼げないから家で家事するね」みたいな男性を受け止められる人がどれだけ居るでしょうか?


なので、日本のこの空気は男性からの一方的な押し付け みたいに解釈されがちですが、 女性からの需要もあるのでは?とも思います。


そうなってくると、文化・価値観の違いなので日本のような国は無理して女性進出をしなくては!とする必要も無いと個人的には思いました。

ただし、昨今の労働力不足の問題解消のための解決案としては進めるべきかと思います。


それと彼は幼少期、両親は共働きなので祖父母に育てられたと言っていました。割とヨーロッパではそういうスタイルがかなり多いと。実際自分もこちらで多くの夫婦がそうやって生計を立てているのは認識しています。


そして彼はポツリと
「子供時代はひどいもんだよ。親が全くいないんだもの。祖父母に育てられたみたいなものさ。最近になって母親もリタイアしたから色々一緒にやるようになったけどね」

これが、日本が目指しているものだとしたら考え直さなきゃいけませんね。子供を祖父母に預けっぱなしで両親ガンガン共働き。子供は子供。たとえ社会がどれだけ変わっても、両親の愛情を常に欲しているはずです。


よしなに。