英国も随分春めいてきて、大変すごしやすくなってきました。

桜を見ると数年前(7,8年前)に新卒で入社した日の事を思い出します。
あーいいなぁ。もう一度あの時からやり直せるならやり直したい…などと思ってしまいますね。

とは言っても、そのときの経験は今の自分の肉となっているので戻ったところで大きく人生が開けたかといわれると疑問です。


今は大学で学生をやっている身。
まさかこんな風になっているなんて思いもしなかったわけです。


さて、私が学生の時は自分で言うのも何ですが就職活動で困ったことが殆どありません。
しいて言うなら、P&Gの人間性を見るアンケート(第一関門)で一瞬にして落とされたくらい。
そういえばマイクロソフトのウェブテストでも落とされたなー。

「ウィンドウズ嫌いです。これからはオープンソースの時代です。弊社に入社したら是非Linuxをやりたいと思います」みたいなこと書いて挑戦したけど…そりゃダメか。


ということで、割と就職においては秀でたものを持っていました。
学生にしてTOEIC900+理系国立大学院の組み合わせはかなりパワフルでした。


実は新卒で入社した会社はナカナカのエリート企業で、学歴(所謂学位)はもとより出身大学も日本の名だたる大学からの卒業生しか入社しないような会社でした。
それもそのはず、とある業界で世界の1/3以上のシェアを誇っており、世界トップ100の企業に日本では唯一100年だか50年だか以上ランクインし続けている会社でした。


勉強の偏差値だけで語ると上位1-2%とかそういう感じです。
まぁそんなことはどうでもいいのですが、当時は徐々にグローバル化が叫ばれ始めた時で、私の下の世代くらいから「外国人留学生枠」「帰国子女、海外大学卒枠」のようなものが設け始められました。


私の同期も理系は基本的に修士号以上なのですが、海外からの入社組みに関しては学士でもいけたようです。


注目すべきは、国内の学生に限っては本当に狭き門(二万人エントリーで80人通過とか)を課しているのにも関わらず、海外の学生の倍率は比較にならないくらい低いのです。
※東大卒であれば落とされることは少なかったようですが、それ以外大学は容赦なく落とされるレベルです(慶応・早稲田以外の私立はほぼ履歴書でさようならみたいな会社でした)


これは海外の学生にとってはチャンスです。
海外の大学に東大を蹴ってわざわざ行く日本人高校生は少ないでしょう。
つまり地頭で負けていても、「海外大学卒」という経歴さえあれば(もちろん専門も大切です)割と超一流企業でも迎えてくれるわけです。

さらに言うならば、上で書いたとおり学位に関しても日本だと修士以上しか採用しないような企業であっても海外大学卒なら学士でも採用したりするわけです。


何が言いたいかというと、会社ってのはそんなもので、所詮採用している新卒人事の人間も人なので「海外卒の人間の扱いが良く分からない」んです。


流石に新入社員の50%を海外の大学卒から採用するということは絶対にありませんが、1-2人なら「ちょっと混ぜてみるか?」みたいな感じで採用してくれます。余談ですが、外資系中小企業も即外国語が出来る人が欲しかったりするとさらっと採用してくれます。

日本の会社が新卒採用時に平均的に最も重視するもの、それは学歴と大学名です。

そんなの不平等だ!人間性を見ろ!

という声も上がるかと思いますが、そんなものを測るスケールが存在しない以上、
志願者が過去にどういった成果を残してきたか?を見るのが妥当なわけです。


では学生が過去に成果を上げているでしょうか?
殆どの学生がNOですね。つまり持っている数少ない成果の一つが学歴であり
大学名なんです。


学生でも稀に成果を持っている人がいますね。例えば
「とり人間コンテスト優勝」「ロボコン優勝」とか。

私の知り合いがこういう経歴があって、やはり外資の最高峰の金融から内定を
得ていました(例の平均ボーナス7000万の会社です)。
結局彼はベンチャーに行きましたが。


つまり成果が大切なんです。なぜかというと将来への期待値を測る上での
材料となるからです。


海外大学への留学 というのは一つの成果として企業の人間には
映るのでしょう。特に担当者が外国語に対してコンプレックスを抱いていたりすれば
なおさらです。「英語できるなんて凄い!」みたいな。


さて、グダグダと書きましたが論理的帰結は
・海外の大学に留学するのは一般に就職という観点からデメリットは少ない
・国内難関大学に入るような人と同じような企業への就職のチャンス増


と気持ちよく終わると思いきや…違います。注意点があります。


私の経験からですが…
海外大学生はどうしてもさらっと
日本国内を代表する勉強面でのエリート君たちと同じ会社に入社できてしまうので

あとで大変苦戦

しています。まぁ、これは海外大学生だけに当てはまることではないですが、
自分のレベルと周囲の「常識レベル」に乖離があると辛いと思います。


私は技術系だったので特に感じたのは、「基礎学力・教養の差」ですね。
これ高校レベルでしょ?みたいなことが出来なかったり、資格試験を受験しても
なかなか合格できなかったり。そういう感じでした。
(これは私立と国立でも差が出ます。勉強した科目数がすくないと就職後の資格試験で
色々と困難を感じる人が多いです)


特に「海外組み」はひどかったです。
最終的に、彼らは海外からのVIPが来たりするときの通訳をやらされていたり、
色々な事業所をたらいまわしにされていたり....(それって他の仕事させられないってこと?)

評判は芳しくなかったです。

私のいた会社は世界中にグローバル展開していたので、割とそういう海外人材にたいして
先進的に取り組んでいたと思います。ひょっとすると今は「やっぱり海外大学生やめよう」となっているかもしれません。

ただ、一般に日本社会は現在その過渡期であるので海外大学卒生は
比較的ウェルカムされる土壌があると思います。


一流企業に入社することが人生のゴールではりません。
その先30年以上仕事をするのです。
その先までよくよく考えて就職活動をすると良いと思います。


私がもし企業の採用担当者だったら
「海外大学卒」だからと言って甘く評価はしません。
海外大学卒だと色々と経歴がうやむやになるので出身高校のレベルを
調査したり、大学時代の成績を見たり、その大学のレベルを見たり、
日本大学と同じように学生の程度を確認します。

仮に2人の候補者が同じ程度のバックグラウンドがあった際には
「海外生活頑張ったね」という程度に採用を決断すると思いますが。


これは日本の新卒担当者に対する問題提起でもあります。
「海外の大学に入学して卒業するのなんて金さえあれば出来る」
だから過剰評価しないこと。

英語ができるなら通訳でも翻訳家でもなればいいと思います。


決して海外留学生がダメだと言っているわけではありません。
ただ、実力以上の評価をされがちなので、そこはお互い注意しましょう ということです。


厳しいことを書きましたが、
一流企業に入れるなら入っちゃいましょう!
あとで泣いても、辛くても辞めればいいだけだから(笑)

あ、でも本当に辛いよー。上司からぼろくそに言われ、
飲み屋でぽろぽろ涙流しているなんてザラです。
40歳過ぎるとリストラ対象にもなるかも…決断は慎重にね。

よしなに。