南米の大国と言えば、先ずはBRICsの一国でイケイケのブラジル。
そしてそれに続くのは、最近は元気があまりないように思いますがG20の一員でもあるアルゼンチンでしょう。
そしては、この両国は歴史的にライバル関係にあります。
とりわけ、サッカーの試合では日韓戦以上にアツく、お互いの罵り合う姿だけでも一見の価値があります。
しかし、アルゼンチン側からしてみれば、現在のブラジルには、メッシのファンタスティックなプレー以外には、大きくブラジルに差をつけられているように思います。
かたや世界第7位の経済大国。他方、金融危機に大きく傷つけられた20世紀初頭の大国。
両国間の経済関係でも、2000年前半こそは、アルゼンチン側が貿易黒字を計上していましたが、ここ数年はブラジルの大幅な経常黒字。
互いに、中国・米国に次ぐ第三位の貿易パートナーとなっておりますが、政治的にも経済的にも大きく差をつけられているアルゼンチンは、大きな劣等感を感じているのではないでしょうか。
アルゼンチンは、ブラジルに対して経済的に輸出の制限など、メルコスールでのルールで容認し難い措置をとり、それをルーラ政権は比較的に寛容な態度をとってきました。
しかし、2008年に就任したクリスティーナ・キルチネル大統領(前大統領の奥方)は、前任者よりもプラグマティックな立場で、ブラジルとの良好な関係の再構築を試み、今年就任したブラジルのジルマ大統領も、初の外遊国としてアルゼンチンを選択するなど、今後の両国はwin-win関係を構築していくものであろうと思っていました。
しかし、今回、アルゼンチン側のブラジル産タイヤ・車両部品・履物等の輸入の差し止め。
対抗措置としてのブラジル側のアルゼンチン産乗用車の輸入の停止。
両国は再び貿易戦争状態に陥っています。
現在、両国の閣僚・外交当局により、貿易再開について交渉が行われており、ブラジルの輸入差し止めもじきに解消することになるでしょう。
ブラジルの措置はアルゼンチンの輸出額の50%にも及び、アルゼンチンの差し止めもブラジルのメルコスール地域における輸出の25%にも及んでおり、両国にとっては一刻も早く解決したいところです。
今回の事件により、前政権時同様、両国にとって貿易問題は依然として軋轢を有しており、今後も争いが起きかねないということがわかりました。
恐らく、アルゼンチン側から輸入を先に差し止めたものであると察しますが、何を意図してこのような行動にでたのでしょうか。
(日本の例で想定すると、いきなりドイツ・韓国程度の比較的大きな割合の貿易相手が、日本の輸出品を突然差し止めしたようなものです。)
南米地域の経済発展のためには、互いに高めあい、winwin関係を構築していくしかないので、お互い冷静に対応していっていくべきだと思います。
(了)