おんつぁんどもの身体検査 | 愛と平和の弾薬庫

愛と平和の弾薬庫

心に弾丸を。腹の底に地雷原を。
目には笑みを。
刺激より愛を。
平穏より平和を。
音源⇨ https://eggs.mu/artist/roughblue

定期検診があった。タクシーの運転手のおんつぁま、じっちゃまたぢの定期検診である。

わざわざ休みの日に車を出してきて受ける検診なんてのは、速やかにとっととすまして

何事もなかったかのように静かな休日の一日に戻りたいもんだが、そうは問屋が卸さない。

あっちで泣きわめくおんつぁん、ぐっと涙をこらえてうつむいているおんつぁん、

ああでもないこうでもないと看護師さんと言い合ってるじじい、

それに対してああなのだこうなのだ、だから、と言い含め不可能なじじいに大声で対抗する看護師、

おしゃべりなじじいににこにこ3倍ぐらいのおしゃべりで返す看護婦。

ここは大人の、しかもほとんどが50歳すぎの粛々たるべき定期身体検診会場のはずだが、

どうしても俺には幼い日に受けた、そっちこっちで注射から逃げ回る奴らの鳴き声が響き渡る

小学校の身体検査が思い出されてしゃあないのであった。


ちなみに、あっちで泣きわめいていたのは、やはりどうしても採血の注射を受け入れられない

相撲取り的体系のおんつぁん、

ぐっとこらえてうつむき、自らの太い腕に沈没していたのも同じく針が怖い、学生時には

柔道部にでも所属してたんじゃねえのっつーおんつぁまである。

いや、まじで。