あっちはこっちのことを覚えてなどいないだろうが、こっちが大学1年のとき4年にその人はいた。こっちにとってはしっかり「先輩」。その人が国会議員に立候補するという。某放送局のアナウンサーさんです。風ズを番組に呼んでくれた人です。
その人はその放送局の中ではマシな部類に属するアナウンサーさんだった。どっかそのへんから拾ってきた俗言をもっともらしく口にして恥ずかしがるでもない、常識人ぶったバカどもばかりのその放送局のアナウンサーたちの中では、素朴に、自分の肌で感じたままを口にする数少ない人だった。その人と石川太郎さんだけがその局ではまともな人物だったのだ。
しかしそんな彼女がなんともまあ立候補なのである。お話にならない、というか、ある意味、ああそうだったのね、というか……彼女のストレートさはやっぱりそっちへ向かっちゃったのね、という感じ。
俺たちはそっちへ行っちゃダメなのだ。俺たちはあくまで俺たちであらねばならないのだ。どこかに属し、誰彼に大声で訴えたりしちゃダメなのだ。
政治なんて、いつの時代だって何一つ変えちゃいないよ。せいぜい道路が整備されたり、線路が通ったりするだけだ。そんなことと俺たちの人生の幸福とは無縁なんだ。
Give peace a chance! ……と、優しく固い心で思い続けよう。
Mind Gamesの喜びを感じ続けよう。
何かつまらないものにせっつかれて投票所なんかに行くよりも、恋人に会いに行こう。