統合失調症とボク
あれは青春だった。
恋をして、友達と遊んで、好きな事ができた。
専門学生時代、ボクはマンガとノベルズを専攻していた。
ただ毎日のように通っていたのはパチンコ屋。
親の仕送りしか収入源のなかったボクは、親不孝なことにそれを使って遊んでいた。
パチンコの辞め時がまだわからなかったボクは、3日で12万勝った事もあったが、
翌日別のパチンコ屋で摩っていた。
パチスロの攻略法を買ったことがある。
北斗の拳は対策されていたのか当たりは引けなかった。
まねきねこのスロットは当たりを引けたが店員に捕まるのが怖くてあまり打たなかった。
ノベルズの授業はあまり出なかった。
書き方とか丁寧に教えてもらえるものだと思っていたが、とにかく書けと言われて、そんな事は自分で出来ると強気だったボクは、意味がないと思って行かなかった。
マンガの授業はたまに出席した。
岩や自然物、植物がうまく描けず諦めて、建物や車、バイクを描くのが好きだった。
デッサンは嫌いだ、家でポーマニをやっていた方がデッサン力は身につくと今は思っている。
ポーマニっていうのは人体模型のような筋肉がむき出しの3D映像がいろんなポーズをとって指定した時間の間表示されるWebサイト。これを紙に描きなぐっていく。
マンガ科にもノベルズ科にも美人な人や可愛い人はいた。
学内で付き合う人たちも居たが、ボクは告白する事もなく、ただ可愛いなと思って喫煙室で話をするだけで楽しかった。
後で知ったが仲が良かった二人位はAVに出演して学費と生活費を稼ぐ仕事をしていた。
当時の友人が一人と付き合っていたが営みの際中にも携帯を離さないと嘆いていた。
ボクはガラケーの時代には依存がなかったが、今はスマホがないといられない。
かなりのスマホ依存だ。
先輩も優しかったがあまり接点は持たずにいた。
人脈を広げることに頓着のないボクは、気の向くまま先輩達と同じ時間を過ごし、
たまの飲み会ではお酒を飲んでは気持ち悪くなり、たまにトイレで吐いた。
普段おとなしいボクは、吐くと気持ちが良くなり饒舌になったりもした。
授業の後はカラオケだ。
みんなでアニソンを歌ったりJ-POPを入れてみたり、採点で遊んでみたり楽しかった。
採点ではいい点が取れた。100点には届かないが96点とか取ると、年の離れた歌のうまい同級生が競って本気で歌うのを見て少し引いている冷静な自分がいた。
ボクの点数を越せないと機械にいちゃもんを付けたりしていた。
今考えるとかわいいものだ。
日々は過ぎていく。卒業までろくでもない日々を過ごすのだった。