今日の陽射しは春近し。

少しモヤッテいます。

もやっているのは春霞かな‥‥と思いながら、

久しぶりにラナンキュラスの鉢を二つ買いました。

左の青い鉢の葉は勿忘草です。

種から育てたのですが、いつ花をつけるのか分かりません。

矢車草はヒョイと伸びて蕾を付けました。

35年ほど前、ここに移ってまだまだ仕事が落ち着かない頃に、

欲しかった鉢を時々思い出しては買い求めるのです。

今は生徒さんにも恵まれて幸せな「先生」をしています。

 

「あ・うん」の会が2月28日、午前午後、

自分で選んだ作品の発表をしました。

何処の会も一年に一度の、私の宝のような、

発表会です。

誰がどんな作品を選ぶのかその方の隠れた感性や好みがわかるのです。

午前の部

五木寛之作 地図のない旅(女が男を見つめる時)

妻と夫が虫に困惑し、黒い電話の音に恐怖するお話でした。

読み手の方が作家の講演会に行ったところ、

「お坊さんのようだった」そうですが素敵な方でした。

 

『柚野商店』でお買いもの

(静岡県の人口二千人ほどの集落で今日も元気に回転する)

お店の話でした。(読み手のお嬢さんがそこで働いているそうです)

ゆったりと時間の流れるその村に、少しの間住みたいと思いました。

 

芥川龍之介作 蜜柑

長田弘さんが病院の妻の枕元で読まれたそうです。

奉公に行く娘がトンネルを出て弟たちに「投げる蜜柑」

このところを読むときに胸が湧きます。

 

瀬戸内寂聴作 月のうさぎ(えほん)

 

・・瀬戸内寂聴さんの絵本をコピーしたのでスゴイ量の紙でした。

独りのおじいさんに何も差し出せないウサギが火の中へ・・・

子供の頃聞いたお話でした。

 

藤沢周平作 信長ぎらい・・・

ああ、たしかにこの作家なら嫌いになるかな。

比叡山の焼き討ち・・・残酷極まりない所業でしたから。

繫尾久訳「怪談」より「雪女」]

カット不足で持ち時間8分を2分オーバーしました。

来年再度読まれるそうです。

 

ENEOS「童話の花束」より

赤いオシロイバナ・一般の部最優秀作品

軍服姿の人を送り出した時の思い出とそこに咲いていた、

オシロイバナの取り合わせが自然な作品でした。

 

長ネギ一本・一般の部優秀作品

自転車に乗って少年が「ねぎ」を拾って届ける・・・

それだけのお話に、笑いと・・・率直な気持ちが出ていました。

「下手に感動されると恥ずかしい・・・・」少年って・・・そうなのですね。

長く取りつづけたこの一般募集の出版は終わってしまいました。

ざんねんです。

 

午後の部は

田辺聖子著・楽老抄より「ゆめのしづく」人生は神さんから借りたもの

御所言葉では「様」はなくて「サン」になるそうで、

その「神サン」が寿命が終わるときに

人生を「かやせ」と大阪辺弁でで云って来る。

チョット神様らしからぬ言葉が出てきて・・・

面白くもむずかしくもありました。

 

きむらゆういち作 あらしのよるに

欲張りすぎてタイムオーバーでした。

惚れ込むと欲張ってしまうのでしょう。

 

宮沢賢治作 いちょうの実

発表会が10月の予定だったので選んだそうですが、

初期の頃、教材として読みました。

 

夏目漱石昨 夢十夜 第一夜

何だか漱石の世界というより、シュールなロックの世界のようでした。

ゴスペルで歌うように夢十夜を読みましたので。

私にとっては異次元の世界。でも・・・楷書を書いてから草書です。

それなりの個性でしたけれど・・・

 

福永武彦訳 今昔物語より僧の稚児さんが黄金を生む話

お稚児さんという伝統は昔からあったのですが、

このお話はチョット面白いけれど、難しいお話でした。

今、はやりのお話でもありました。

 

宮沢賢治作 やまなし

 

「やまなし」山のナシの意味なのに、

よくわからないまま話が進み後で大笑いでした。

「山梨県」と思った方もあり、

アクセントの違いで日本語は難しい・・・・です。

 

傷つきやすい老人たち(もしも私が認知症になったとき)

 

身に置き換えて皆さんと聞きました。

外国語を訳したものらしく、読み手の方が細かく修正して読みました。

「私が認知症になった時、あなたは静かに話しかけてください・・・・」

に始まり、

「知性は衰えたとしても私の感性は衰えていないのです・・・」

とありました。

そうありたいと願うばかりです。

 

夕べ、80歳を超えた劇団の仲間が、その仕事を断られた友人に、

何とかできないか・・・・と関係者に当たって、

苦戦しているという電話がありました。

どんなに努力をしても、

「その時」は受け入れなければなるまいと、

わが身に置き換えて思います。

 

昨日・・・スマホを持っていかなかったので、

鴨居のお教室の帰り路・・・

ミモザの盛りを写せませんでした。

大いに無念ですムカムカ!

移動の道中・・・・

電車の中で小澤征爾氏の「僕の音楽武者修行」を繰り返し読んでいます。

日本がまだ世界に認められていない時期に・・・・

若いままで颯爽と世界を飛び回り、

才能を開花させたマエストロに感動しています。

心が寄ってゆきます。飛び出すハートラブラブルンルン音符

私、感性はまだOKです。