風が木々を揺らし、少し蒸し暑さを感じるこの日、
森戸神社の参道内にある異国的な雰囲気のカフェ「griot.」(グリオ)にて朗読会を開催しました。
天井が高く抜けゆったりとした空間に、お洒落でぬくもりのあるインテリア、小物が並べられ、
まるで旅に出たような気持ちになります。

$廃油キャンドルで朗読会-グリオ1  

朗読会の開催は昨年12月から半年ぶりのこと。
今年は1月はお休みをして2月からスタートする予定だったものの、
場をつくることがうまくいかなかったため、3月から…と思っていたにもかかわらず、
震災をきっかけに、いろいろな変化がおこり開催ができぬままにいました。
そろそろ再開しようかと思っていた中、毎回朗読会に参加してくれている「つばさちゃん」が、
「朗読会はやらないの?」と声をかけてくれたことに後押しされて、
あっという間に今回の朗読会の運びとなりました。

決定から開催までの間が短く、ご案内が行き届かないこともあったのか、
来てくださった方の数は少なかったものの、見知った方達が集まって、
プライベートな時間を共に過ごしているようなひとときでした。

廃油キャンドルで朗読会-グリオ2  $廃油キャンドルで朗読会-グリオ3
 
定番のようになっている本も、場をかえ、時を隔てて耳にすると、
また新鮮な響きでにこころにしみ込み、笑い、涙し、温かい気持ちになります。
絵本のもっているちからをあらためて感じました。

今回初めて読んだ本の中で、来てくださった方から「いいね」というお声をいただいたのは、
「あなたがうまれたひ」。

=====
あなたが うまれた ひ、
まるい ちきゅうは くるりと まわり
あなたに あさを よういした。
くらい よるを おわらせて
あかるい あさひを とどけるために。


あなたがうまれたひ、
ちきゅうも、たいようも、ほしも、動物たちも、
この宇宙のすべての生命がどんなに喜びあなたを迎え入れたのか。

(「あなたが うまれた ひ」より一部抜粋)

=====

著者が、生まれてくる自分の赤ちゃんのために作ったといわれるこの絵本。
私自身、この地球に生まれ、今この場に在ることが、とても誇らしく、うれしく、
そしてありがたく感じられました。
今後も読み続けていきたい本のひとつです。

朗読会のメンバーも、変化の中それぞれの道を歩み始めます。
どのような形でこの朗読会を継続できるのかは今まだわかりませんが、
あたりまえのようにつけている電気をすこし消して
使い終わった油で作ったキャンドルに灯をともし
こころをひらいて、想像力で遊ぶこのひとときの味わいを、
これからもみなさんとともにわかちあいたいと思います。

この先のご案内はまたあらためてこちらでいたします。
どうぞよろしくお願いします。


 <この日朗読した本>
  【第一部】
   ☆おじいちゃんの木 内田麟太郎(著)/村上康成(イラスト)/佼成出版社
   ☆モイモイのポッケ H@L(著)/BL出版
   ☆ぴゅるりとかぜがふくおかで ふくだ としお (著))/新風舎  
   ☆ぼくお月さまとはなしたよ フランク アッシュ(著)/山口文生(翻訳)/評論社
   ☆へそもち 渡辺茂男(著)/赤羽末吉(イラスト)/福音館書店
   ☆ねえねえ 内田麟太郎(著)/長谷川義史(イラスト)/鈴木出版

  【第二部】
   ☆ちょっとだけ 瀧村 有子 (著)/鈴木 永子 (イラスト) /福音館書店
   ☆いいからいいから3 長谷川義史(著)/絵本館
   ☆あなたがうまれたひ デブラ フレイジャー (著)/井上 荒野 (翻訳) /福音館書店
   ☆あなたをずっとずっとあいしてる 宮西達也(著)/ポプラ社
   ☆ルラルさんのバイオリン いとう ひろし (著)/福音館書店
   ☆おばあちゃんの花 内田麟太郎(著)/村上康成(イラスト)/佼成出版社


06/04(土)森戸神社参道内にある異国的な雰囲気のカフェ
「griot.」(グリオ)にて 、聞いて想像する楽しさと読む安らぎをシェアする
絵本の朗読会を開きます。

あたりまえのようにつけている電気をすこし消して
使い終わった油で作ったキャンドルに灯をともし
こどものような心で絵本をあじわってみませんか?

やさしい光、静かに響く声。
ゆっくり心をひらいて、想像力で遊びましょう。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

日 時: 06 / 04(土)
第1部 19 : 00 ~ 19 : 50(子供も大人も楽しめる朗読)
第2部 20 : 10 ~ 21 : 00(大人向けの朗読)

みなさまにも朗読していただけると嬉しく思います。
朗読をして頂けるかたは下記アドレスまでご連絡下さい。

会場:「 g r i o t . 」
葉山町堀内 1 0 2 2 ( 森戸神社バス停より徒歩1分 )
tel 0 4 6 - 8 8 7 - 0 1 6 7
tel. 0 9 0 - 3 5 0 1 - 8 6 1 3 ( 当日連絡先 桑原 )

料金: ドネーション ( + ワンオーダー)
軽食、お飲物をご用意頂きます。
参加希望のかたは事前にお知らせ頂けると助かります。
みなさまのご参加をこころよりお待ちしています。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

私たちは廃油キャンドルの光の中でおこなう絵本の朗読会を
新月に近い週末に開催していきます。( 今回で7度目のまだ新しい会です )
*廃油キャンドルは、お料理で使い終わった油を捨てずに再利用してつくったものです。

「廃油キャンドルで朗読会」主宰:伊藤賢一郎/桑原美恵子/十亀雅仁
 連絡先: roudokukai@gmail.com 
年内最後の朗読会を逗子の「coya」で開催しました。
今月は都合により新月近くの週末に開催できず18日の開催となったため、
この日はふっくらとしたお月様が煌々としていました。

coyaのおいしい食事をいただきながらの朗読会。
継続して参加していただいている方から、「絵本の朗読も楽しいけれど、それをご飯を食べながら聞けるのが嬉しい。
そして今日はcoyaだから、その料理もさらに楽しみ」というような声が聞かれました。
おいしい食事、これもこころがはずむ大切な要素ですね。
今回は20名近くの方が集まってくださいましたが、そのうちおよそ3分の2が今回初めての朗読会という方でした。
継続してきていただけることも、新しい方と出会えることも、どちらも私たちの喜びです。
少しずつこの輪が広がっていくことを願っています。

今回の朗読会では少し新しい試みをしてみました。
通常は廃油キャンドルの薄明りの中で朗読をすることになるので、
できるだけ絵を見なくてもわかる内容の絵本を選ぶようにしていますが、
今回は第一部の一番最初に「ぴょーん」という本を選びました。
ページをめくるごとに、「かえるが・・・ぴょーん」「いぬがぴよよよーん」「うさぎが・・・ぴよ~ん」
と、つぎつぎといろいろな生き物がとびはねる様子が描かれているだけの絵本です。
約38cm角の大型絵本で絵を見ながら「ぴょーん」の声が響きます。
読み手はいつもと勝手が違うため今ひとつ自分が乗り切れなかったようですが、
こどもたちはそれなりに楽しんでいたように見受けられました。
このあたり、私たちの今後のチャレンジテーマになりそうです。

廃油キャンドルで朗読会  廃油キャンドルで朗読会


他にも、参加者の方から新しい試みがあり、朗読の題目は落語「死神」。
落語と聞いて驚いたのですが、それをぬいぐるみを使いながら語ってくれました。
こどもたちはぬいぐるみを見たとたん、吸いつけられるように読み手のそばに集まり、
真剣にお話しを聞いていました。

また、別の方が読んでくれた「おばあさんのすぷーん」。
大切にしていたすぷーんをカラスに持っていかれ、それを偶然みつけたねずみたちがすぷーんをのぞきこむと、
実物と違ってうつる姿におどろいたり、そりにしたりして遊んだり…。
そんなお話しが終わった後、実際にすぷーんをとりだして、
「よかったらのぞいてみてね」「家に戻ったらすぷーんをのぞいてみてね」という声かけがありました。
ものがたりから実際に体験してみる、そういうことも楽しそうですね。

$廃油キャンドルで朗読会


この日も和やかに時は過ぎて、冬の一夜をみなでゆったりと過ごしました。
最後に場を提供してくれたcoyaの潤くんに感謝状をお渡ししたところ、
「あの~、ぼくがつくった詩を読んでもいいですか?」というお申し出をいただきました。

これは福島にあるあんざい果樹園に訪れた時のことを詩にしたもの。
あんざい果樹園では、農園の一部で無農薬無肥料栽培をする試みを始めています。
それはある種リスクを伴う決断です。
その思いに心を打たれ、エールを送る詩「りんごの詩」。
私にはそのように聞こえました。
パートナーのきこさんは、「彼がこんなことするなんてめずらしい」と言っていましたが、
この夜、何かを感じて、自らが語ってくださったのだとしたら、こんなに嬉しいことはありません。

みなさまのお陰で、今年最後の朗読会がより深いものになりました。
これからも、自分たちの思いを大切にして朗読会を続けていきたいと思います。
年明けは2月から、また新月近くの週末に朗読会をおこないますので、よろしくお願いします。


 <この日朗読した本>
  【第一部】
   ☆ぴょーん まつおか たつひで(著)/ポプラ社
   ☆死神
   ☆おじいちゃんの木 内田麟太郎(著)/村上康成(イラスト)/佼成出版社
   ☆おばけのてんぷら せな けいこ(著・イラスト)/ポプラ社
   ☆ぴゅるりとかぜがふくおかで ふくだ としお (著) /新風舎  
   

  【第二部】
   ☆いのちをいただく 内田美智子(著)/諸江和美(イラスト)/西日本新聞社
   ☆おばあさんのすぷーん 神沢 利子 (著)/富山 妙子 (イラスト) /福音館書店
   ☆おとうふさんとこんにゃくさん 松谷 みよ子 (著)/にしまき かやこ (イラスト) /童心社
   ☆いいからいいから3 長谷川義史(著)/絵本館
   ☆おばあちゃんの花 内田麟太郎(著)/村上康成(イラスト)/佼成出版社
   ☆りんごの詩/西郡潤士
   12/18(土)逗子にあるレトロな雰囲気のサロン的カフェ
  「coya」にて、師走の忙しさをちょっと忘れてゆったりと過ごす、
   絵本の朗読会を開きます。

   あたりまえのようにつけている電気をすこし消して
   使い終わった油で作ったキャンドルに灯をともし
    こどものような心で絵本をあじわってみませんか?

   やさしい光、静かに響く声。
   ゆっくり心をひらいて、想像力で遊びましょう。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
   日時: 12 / 18(土)
       第1部 19:00 ~ 19:50(子供も大人も楽しめる朗読)
       第2部 20:10 ~ 21:00(大人向けの朗読)

   みなさまにも朗読していただけると嬉しく思います。
   朗読をして頂けるかたは下記アドレスまでご連絡下さい。


   会場:「coya」 
       逗子市桜山8- 3- 22
       tel 046- 872- 5156


   料金: ドネーション ( + ワンオーダー)

   軽食、お飲物をご用意頂きます。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

   参加希望のかたは事前にお知らせいただけると助かります。
   みなさまのご参加をこころよりお待ちしています。

   私たちは廃油キャンドルの光の中でおこなう絵本の朗読会を新月に近い週末に
   開催していきます。( 今回で6度目のまだ新しい会です )
   *廃油キャンドルは、お料理で使い終わった油を捨てずに再利用してつくったものです。

   「廃油キャンドルで朗読会」主宰:伊藤賢一郎/桑原美恵子/十亀雅仁
    連絡先:roudokukai@gmail.com



   ●coya 地図
http://www.mapfan.com/m.cgi?MAP=E139.34.51.9N35.17.14.5&s1=%A2%A9249%2D0005%20%BF%C0%C6%E0%C0%EE%B8%A9%BF%E0%BB%D2%BB%D4%BA%F9%BB%B3%A3%B8%2D%A3%B3%2D%A3%B2%A3%B2
  この日は新月。
  星明かりがきれいな夜に、長柄にあるパン工房「くうら」で朗読会を開催しました。
  ストーブに薪を焼べ、その炎と廃油キャンドルの灯りがゆらめく空間で、
  おいしいパンと温かいスーブをいただきながら絵本の朗読です。

  朗読会の存在を知っていても今まで都合が合わなくて来られなかった方や
  お店に貼り出してもらった案内を見て連絡をくださった方、
  そして、朗読会を楽しみにしていつも参加してくださっている方など、
  おとなとこどもをあわせて20名以上のかたが集まってくださいました。
  ありがとうございます。
  続けていくことの大事さをつくづく感じました。

  この日も私たちの他に4名の方が朗読をしてくださいました。
  その中の一冊が「100万回生きたねこ」。
  1977年に刊行されて以来、170万部以上のロングセラー絵本です。
  ちょうど朗読会の前日5日、作者である佐野洋子さんが乳がんのため他界されました。
  この本をもってきてくれた方はそのことはご存じなかったようですが、
  「追悼朗読」のようだなと思い聞きいりました。
  同じく佐野洋子さんの「おじさんのかさ」も朗読会で時折読んでいます。
  ご冥福をお祈りします。

  廃油キャンドルで朗読会-くうら1

  今回印象的だったのは、私たちが気に入っているティラノザウルスシリーズの中の1冊、
  「あいしてくれてありがとう」。
  朗読会で選ぶ本は、「読む本人が気に入ったものを」という基本ラインがあります。
  「あいしてくれてありがとう」は読んでいるうちに読み手の思いが深くなっていったようで、
  1ページ1ページがゆっくりと味わうように語られ、予定していた時間を越える朗読となりました。
  まるで一遍の映画を見ているようだった、という声も聞かれました。

  朗読を聞くのも楽しいことですが、朗読する人はことばに出すことでまたひと味違った体験をします。
  しかもそれはその場だけのことでなく、会が終わったあとあとまでも心の中で何かが響き続け、
  みえないところで影響を与えていくようです。
  朗読会のおもしろさは、そんなところにもあります。


  廃油キャンドルで朗読会-くうら3  廃油キャンドルで朗読会-くうら2

  こども達はいつものように本をのぞき込み、のどかな時間が流れていきました。
  「こどものようなこころで絵本を味わう」という思いからこの会を開催していますが、
  私たちは本を読むことについては素人です。
  それでも来ていただいた方から「楽しかった」というお声をちょうだいして、ほんとうに嬉しく思います。

  これからもできる限り続けいてきます。
  次回の詳細決まり次第お知らせします。
  よろしくお願いします。


  <この日朗読した本>
  【第一部】
   ☆ぼくのいいところ たかすぎなおこ(著)/らくだ出版
   ☆100万回生きたねこ 佐野洋子(著)/講談社
   ☆おじいちゃんの木 内田麟太郎(著)/村上康成(イラスト)/佼成出版社
   ☆パパお月さまとって エリック カール (著)/もり ひさし (翻訳) /偕成社
   ☆おじいちゃんのごくらくごくらく 西本 鶏介 (著)/長谷川 義史 (イラスト) /鈴木出版
   ☆きょうはなんてうんがいいんだろう 宮西達也(著)/鈴木出版

  【第二部】
   ☆あいしてくれてありがとう 宮西達也(著)/ポプラ社
   ☆シンデレラ2
   ☆いのちをいただく 内田美智子(著)/諸江和美(イラスト)/西日本新聞社
   ☆おひさまのたまご エルサ ベスコフ (著)/ 石井 登志子 (翻訳) /徳間書店
   ☆いいからいいから3 長谷川義史(著)/絵本館