民間団体の「選挙制度に関する答申」
 
 新聞でおもしろいコラムをみた。岡崎晴輝・九大教授らによる提案だ。世界に広がる民主主義の機能不全は「選挙原理主義」に原因があるとして、「将来のために抽選制議会の可能性を検討せよ」と主張している。具体的な案として、二院のうち一院を無作為抽選で選ばれた市民でつくるというものだが、まずは比例代表の一部を市民から「くじ引き」で選ぶこととし、その割合は棄権票(支持する政党はないとして)の割合とする。
 裁判員制度はすでにこれを取り入れているわけだね。私が「多数決ってほんとに多数決?!」「好きな政党はある?!」で議会制民主主義や政治家や政党に対する不信感を書いてみたが、これはその一歩先を提案している。おもしろいと思う。国政選挙の投票率は48.8%(H29.10衆)だから、棄権票は51.2%だ。比例区の定数の半分は普通の市民の代表だ。選挙にしばられず、党利党略にしばられず、主婦の感覚で、OLやサラリーマンの立場で、派遣労働者や学生としての立場で考え、1票を投ずることができる。わたしはプロの政治家でございとふんぞり返って何の勉強もせず、勢力争いと選挙運動にばかり奔走している人たちも、刺激を受けるのではないか。この人たちを取り込めれば、過半数を確保できる状況が生まれるかもしれない。議場が活気を帯びる。居眠り議員が減るかな。
 自分の保身しか眼中にない今の政治家たちがこんな夢のような改革をするとはとても思えないけど、おもしろい意見だと思いませんか?