読み終わってから高3の娘に聞きました。
「学校の中での自分のポジション意識する?上とか下とか?」
「別に…」(サワジリ調に非ず)
現役大学生が書いたという事で話題になったこの小説、田舎の高校生たちの物語です。
田舎というのは地理上のことではなく、すごく狭い自分達にしか通用しない価値観と序列のなかで生きているという意味です。横浜にもたくさんいます、田舎の中高生。
制服や体操着の着こなし
とか、メイクとか、サッカーのうまさとか、目立つとか目立たないとか…そんなことで決まるらしい高校生の縦の序列。
作者は、どんなに勉強ができない馬鹿もこの判断は間違えないと登場人物に言わせます。
ふーん。
わかるようなきもするけれど、滑稽。あってもいい見方ではあるけれど、しばられることないよと思う。
小説としては、最後の章で、「上」の男子が本当に輝いているって何かを気づき始める事でまとまりを見せています。
この小説、ものすごくデコされた携帯みたいなかんじで、映画とか音楽とか今を切り取る部分の割合がすごく高く、本筋部分が強いけれども細いというような印象も受けます。
5年たったら、高校生でさえ意味不明となってしまうというか…スタンダートになることを拒否している小説?
でも、1人称の心を丹念に拾っていき、立ち位置の違う5人書き分けているのはおもしろかったし、力量があるのではという気もしました。実果ちゃんの章は意外性もありこういうものをはさむってなかなかだなあと思います。
しかし、息苦しかったのです、この子達の高校生活。
大昔だけれど私は楽しかったなあ、子ども達もそんな息苦しさを感じていないようでよかった。
でもこの楽しさの影に誰かが息苦しさを感じているのでしょうか?
ポジションは縦にできるものではなく、横にひろがっていってほしいなと思います。





