基地司令の石村様には、ご多忙のところ当クラブの卓話にお越し頂き、誠にありがとうございます。RCの例会は、会長の時間というのがありまして、わたしの場合、年度の前半はRCに関する話、そして後半は私個人の話たいことを聞いて頂いてます。

 本日の会長の時間は、辛坊治郎さん遭難事故の話だけさせて頂きます。この件に関しては、海上自衛隊なのですが、自衛隊全体ととらえてお話します。

 2013年6月8日、辛坊さんは全盲のヨットマン岩本光弘さんと太平洋横断に出航します。そして6月21日、宮城県金華山沖1200キロ沖合で、マッコウクジラと衝突しヨットは浸水します。1時間後、浸水が止まらず、あきらめて救命イカダに乗り込み衛星電話で救助要請をしました。

 到着したのは、日本が誇るUS2救難飛行艇です。詳細は省きますが、この時の海は波高4mと言う、通常では着水できない状態でした。私も、1級船舶を所持してます。友人の船で伊豆大島など行ったことがあるので、この4mという時化た状態は容易に想像できます。1度目は着水できず、2度目に波の合間をぬって強行着水します。そして、小さな救命ボートで無事に二人を救助したのです。救助された際に、辛坊さんは助けて頂いた自衛官に名前を聞いたそうです。自衛官の方は、「これはチームでやっているので、名前は教えられない」と言ったそうです。だったらチームの名前を教えてほしいと言ったところ、腕についている隊の腕章をはがして、これが私達のチームですと腕章をくれたそうです。それは、海上自衛隊第71航空隊の腕章でした。記者会見の際に、辛坊さんはその腕章を誇らしげに記者へ見せていたました。そして、11名の自衛官が、自分たち二人を助ける為に、命がけで着水してくれた、この様な自衛隊のある日本に生まれて本当に幸せだと、涙ぐみながら話していたのを、今でも記憶しております。私も同じ気持ちになったのは、言うまでもありません。さて、余計な事を話していると、石村指令のお時間が無くなってしまいますので、これで会長の時間とさせて頂きます。

 

 

 

-----平成30年03月14日(水) 最高気温 23.8℃