上司の言う事を聞かない自分は、日に日に孤独になっていった。
ただ、仕事は、確実に早く終わるようになっていた。段取りを見直し、作業の順番を変え、無駄な動きを減らす。
それだけで、現場の終了時間は日を追うごとに早くなり、終業時間前に作業が終わる日も増えていった。
やがて、翌日の仕事を前倒しで処理できるまでになった。
当然、スタッフの残業時間は減る。
そして、それまで「必要」とされていた人数が要らなくなっていった。
それまでの現場は、効率化をせずに人を増やして対応していたのもあり、効率が上がれば人が余るのは当然だった。
これは後になって気づくことだが、仕事というのは、必要人数の8掛けぐらいがちょうどいい。
人数が足りないからこそ、
- 社内のコミュニケーションが増え
- 現場で工夫が生まれ
- 助け合いが当たり前になる
結果として、8掛けの人数が適正な状態になる。
その状態の組織は強い。
業務量が2割増えても、びくともしない。
3割ほど増えてから、採用を考えればいい。(幹部クラスの方でも、頭でわかってもできない人が多い。現場に定着するまで自ら現場にはいりパフォーマーになるしかないから)
現場で働いている人にヒアリングをしながら進めるのがベストだ。
そんなことを、入社3年目で自分なりに感じ始めていた。
話を戻す。
自分が現場の主導権を持ち、効率化を進めたことで、人が辞め始めた。今まで人手は足りていたのに、残業が多かった現場。
働く側からすれば、
- 残業代はもらえる
- 作業も慣れている
- 無理に改善しなくていい
言ってしまえば、ぬるま湯だった。
そこに、違う考え方で現場を回し始めた人間が現れた。
初めは本当に嫌われた。
現場は日に日に良くなっていく。
だが同時に、日に日に自分は嫌われていった。
毎日、孤独を感じていた。
それでも、正しいものは正しいと信じ、他のスタッフの意見を聞きながら、より良い現場づくりに励んだ。
そんな中、長年この現場を支えてきた同い年の先輩が退職することになった。
その先輩も、緩やかな現場の中でスタッフを管理する立場だった。
そして、そんな上司だからこそ、部下からは悪い意味で好かれていた。
結果、社内では、その先輩が退職した原因は「自分のせい」ということになった。
自分も引き留めたが、結局は退職していった。
現場が変わるということは、人が変わるということ。
そしてそれは、必ずしも全員にとってプラスではない。
次回は「まさかまさかの・・・求人の面接することに」。