私の父は超自己中人間だ
人の言うことを聞かない
人に厳しく自分に甘い
スーパー内弁慶
しかし外では超カッコつけ
空気を読めない
途轍もなく見栄っ張り
ここまで書いて思ったが
こんな人間と誰が付き合えるのだろうか
しかし6年前に亡くなった母は
素晴らしい人格者だった
一体父のどこが良くて
結婚したのだろう
そんな父は
母の死後、より一層
自己中心的な性格に
磨きがかかった
同居していた兄家族と
ことあるごとに揉め事を起こした
兄嫁の作る料理に不満を言い
家事に口を出した
そのうち
老いを重ねて行くと
身体も弱り
歩くのもキツくなってきた
しかし口だけが
相変わらずだった
入退院を繰り返し
家でもほぼ寝たきり
そのうち愛想を尽かした兄嫁は
家を出て
後を追うように
兄の娘も居なくなった
今、父はまた入院している
好きなものしか食べてこなかったので
病院食が不味いと文句を言い
あれ買ってこい
これ買ってこいと
しょっちゅう電話がかかってくる
買ってに食べたらあかんって
言われてるやろと
何度諭しても
全く言うことを聞かない
今度の週末来てくれと言われ
今週は無理と断ると
お前の用事よりもわしの命の方が
大事やろとキレられた
一体このストレスを
誰にぶつければ良いのか
兄は実家をもう手離して
父を施設に入れようと思うと言った
それを聞いた時
最初は驚いたが
すぐに納得した
もう無理やろなと
仕事だけが生き甲斐だった父
70過ぎまで働き続け
大した趣味も持たずに
酒、煙草をずっとやり続けた結果
身体はもうボロボロになった
やり手の営業部長から常務へ
そして社長になった
しかし父は
トップの器ではなかった
人が良過ぎたのだ
そのくせ内では厳しいので
誰も付いて行かなかった
その姿を間近で見てきた私は
段々と悲しくなっていた
そして今
父はもう単なる一人の老人になった
寂しかった
カラオケで決して上手くない
『よこはまたそがれ』を
嬉しそうに歌っていた父はもう居ない
この前、風呂の介助をした時
抱きかかえた父の身体は
驚くほど軽かった
もうあの頃の元気だった父には
二度と会えないんだろうな
また一つの時代が終わろうとしている
そんな気がした
早朝の通勤途中にみる空は
とても綺麗だ
これからも
後悔しない人生を送りたい
心からそう思った
