ポルカが単独行動中に出会ったのは「ドルテ」とかいう妙に肝の据わった少女だ。

しかもその娘、俺たちが血眼で追っている「魔女」の居場所を知っているというじゃねえか。

重要参考人の超有力情報を握っている、いわば最重要の保護対象(ホシ)だ。

だが、世の中そう簡単に現行犯逮捕とはいかねえ。

そのドルテを拉致しようと、タイミングを見計らったように「泥の国の兵士」どもがゾロゾロと囲みやがった。

「その娘をこちらへ渡してもらおうか」だと?

ふざけやがって。IRPO特捜班が目を光らせている重要参考人に、どこの馬の骨とも知れねえ泥まみれのゴロツキどもが気安く手を伸ばしてんじゃねえよ。




泥の国とロアーヌの国交に影響を与える。

戦いを避けるため、ヴァルドー掛け声で皆一斉に逃げ出した。


物陰に身を隠し、そのドルテって重要参考人(少女)から「お前、一体何者なんだ?」と詳しい事情聴取を行っている、まさにその最中だった――。



ジャリ……と、嫌な足音が響く。

現れたのは、ただのゴロツキの増援じゃねえ。なんと「泥の国の国王」自らが直々に前線へお出ましだ。



一国のトップがガサ入れの現場に直接ツラを出すたぁ、このヤマもいよいよデカくなってきたじゃねえか。無用な流血を避けるために一応は「和平」の交渉を突っぱねてみせたが……。






フン、ハナから交渉のテーブルに着く気のないクソ野郎だ。話は決裂、即座に戦闘へと突入した。

一国の主を名乗るだけあって、泥の国王の戦闘力は兵隊どもとはワケが違う。重い一撃がこちらを捉えにかかる。だがな、俺が後ろで銃を構えるより早く、新米の身体がブレた。

「はあああぁぁッ!」

ポルカの奴、凄まじい踏み込みから鋭い一閃――『真空斬り』を繰り出しやがった!



激しい真空の刃が王の肉体を捉え、決定的な致命傷をブチ込む。流石の泥の王もガクリと膝をつき、明らかに動きが鈍りやがった。

「上出来だポルカ! トドメは検挙率100%の俺がいただくぜ!」

ここでようやく俺の出番だ。愛銃「アグニCP1」のシリンダーを固定し、仕上げとばかりにトリガーを引き絞る。

――ズドンッ!!

至近距離から放たれた特製弾頭が、動きの止まった泥の国王にクリーンヒット。文字通り、容赦なくトドメを刺してやった。

ふぅ、これでこのエリアの首謀者は制圧完了だ。

国王自らが前線に出てドルテの娘を奪おうとしたってことは、この娘の握る「魔女」の情報は、国を揺るがすレベルの超一級案件ってワケだ。

「おい、ポルカ、よくやった。あの『真空斬』、なかなかいいキレだったじゃねえか。……さて、ドルテちゃん。邪魔な泥んこ共はお掃除してやった。今度こそ、その『魔女』の居場所を詳しく話してもらおうか!」



俺のアグニの銃口から立ち上る硝煙をフッと吹き消しながら、俺たち真実へとさらに一歩、踏み込んでいく――。カラミアの洞窟へ続く…