はじめからわかっていた。
日本のストリップ劇場で、自分がステージに求めているものはきっとないだろうと。
しかし、例え違ったとしても実際に目でみて確かめることを大切にしたい。
そんな感じで社員旅行で向かったハワイにて、ストリップクラブに3日連続で行った。



ハワイ到着初日の夜。
ストリップクラブの開店は夜8時。店の場所を確認した後、近くの店でパイナップルの挟まったハンバーガーを頬張った。

開店時間となり店前に行くも、オーナーがこないからまだ開けられないと待ちぼうけてるスタッフ。路地裏には踊り子とみられる女性達が集まっていた。
自分と同じく社員旅行でハワイに来たという日本人4人と一緒に待つこと約20分、女性スタッフが来て開店。
先程の女性達はやはりここの踊り子でこちらにハーイと手を振りながら店の階段をぞろぞろと登っていく。

店に入るとカウンターがあり、脇にはアダルトビデオやグッズが並んでいる。入場料25ドルを払い、サービスのドリンクを受けとる(2杯目からは有料)。


『店の基本情報』
○店名…クラブ ハワイ バイ ナイト
○店のHP…https://clubhbn.com/
○住所…339 ROYAL HWN AVE #200 HONOLULU
ロイヤル・ハワイアン通りにある免税店「Tギャラリア by DFS」のちょうど反対。
この建物の2階。1階は両替所(レートが良く色んな所でおおすすめされている両替所の1つ)。3階は実弾射撃の店。
この通路をすすみ、
階段を昇り、
到着。

○値段…入場料25ドル(ドリンク1杯サービス)HPによるとこれは観光客料金らしく現地の人は10ドルらしい
○開店時間…夜8時~
○システム&過ごし方…初日の夜は自分を含めて日本人客が多く、場内での過ごし方が日本語で書かれたラミネート紙が回された。それによると、

・ステージ周りの席に座った場合は踊り子が自分の所に来る度に1ドル+αのチップを渡す

・後ろの椅子に座った場合はチップを渡さなくても良い

・プライベートダンスは1曲40ドル,2曲60ドル,3曲80ドル。内容は後述。

・店内での喫煙は不可(でも踊り子は可らしい)

・入店時に手首に押して貰ったスタンプを見せればその日は出入り自由。
・ドリンク2杯目からは有料で、ソーダ/水 2ドル、ジュース 3ドル、ビール5ドル。気に入った踊り子にドリンクを奢る場合は1杯20ドル。
・この店のHPによるとハワイでは唯一の踊り子がフルヌードになるストリップクラブらしい。
以上。





踊り子は、ロッカールームにて衣服を脱ぎ、ランジェリー姿になる程度。だから開店時間ぎりぎりの出勤でも大丈夫なのか。踊り子はみんなランジェリー姿で、小さなバックをもって場内へ。ステージに立つ踊り子以外も、場内の椅子に座ってお客とだべったり、プライベートダンスに誘ったり。

プライベートダンスとは…場内の周りに計10個ある小部屋で行われるダンスで、踊り子がマンツーマンで踊ってくれる。小部屋にはドアや仕切りがないので、場内からは普通に中が見える。(おっぱいパフパフとか疑似騎乗位とかそういうのをやってくれる感じぽかった。)踊り子が誘うこともあるし、客側から声をかけても良いらしい。





そしてステージが始まる。
踊り子1人の持ち時間は曲2曲で、2曲踊って交代、2曲踊って交代をひたすら繰り返す。その2曲は踊り子の持ち曲という訳ではなく、たまたま流れている2曲に合わせて踊っている感じ。

基本どの踊り子もポールを使うが、特にレベルの高いことはしないし、何かポーズを決めて拍手が起きるということもない、軽く登って回る程度。

だいたい1曲目で踊り、2曲目で脱ぐ感じで、2曲目が終わって3曲目に入ると、踊っていた踊り子はステージ内のチップをかき集め、次の踊り子はポールを布で拭いて、という感じで交代。これをひたすら繰り返す。

嬢が入れ替わるタイミングで時たまDJお兄さんが何かをいいながら“オイシイ!”、“サイコウ!”と言っている。日本人客向けのやつなのか。



踊り子のタトゥー率は高いし、乳首にピアスをつけている踊り子も結構いた。黒人の踊り子は陰部に沢山ピアスをつけていて、それを見せられた時、思わず声が漏れてしまった。

すごく綺麗なでも明らか自然な形じゃないお椀型なおっぱいの踊り子。よくよく見ていたら乳房の下にはばっくりと切った跡があった。



自分を含めた日本人客は、とりあえずステージ周りの席に並んで座り、先程の説明書に書いてあった通り、踊り子が自分の前に来たら1ドル札を渡す、を律儀に繰り返した。1枚でもセンキュー、センキューとくり返す踊り子もいれば、もっと頂戴とアピールする踊り子もいる。
(1ドル札なので気軽に渡せる)

1枚でサービスパフパフ、バストやヒップへのタッチをする踊り子もいる(おさわりは禁止というルールではあるが、踊り子側から許可があればバスト&ヒップに触れて良い。というかどの踊り子も触らせてチップを稼ぐという形をとる。陰部は不可。)

しばらくして入ってきた外国人客が色々なチップの渡し方を披露してくれた(勝手にそう思った)。どうやら常連客っぽい。

札を宙にひらひらっとばらまいたり、
踊り子のランジェリーに挟んだり、
踊り子に投げつけるようにまいたり、
札束を掌にのせて手裏剣のようにシュシュシューっと。

ただただその凄さを見せられていた。

踊り子も盛り上がり、もっとチップを頂戴とばかりにパフパフや疑似騎乗位だのをその客の前で繰り返す。おさわりも激しくなる。

当然ながら踊り子はチップを沢山貰える方が嬉しいだろうから、こちらの日本人客側にも来てくれるが、次第にそちらの常連客の方で踊る時間の方が長くなる。お金が物言う世界。





話しは変わり、踊り子のステージについて。

踊り子は踊り初めからランジェリー姿であるため、日本のストリップである、着物を徐々に脱いで魅せる、脱ぎかけのエロさ、みたいなものはない。
踊り子自身も特に魅せるような脱ぎ方はせず、わりとあっさりと脱いでしまう。

ダンスについても、何か考えられたものがあるわけではなく、流れている曲に合わせて妖艶なダンスを踊るのみ、特にテーマもない。
(当然ながらその中で、魅せ方、客のテンションのあげ方、チップを沢山貰うための煽り方、とかそれぞれにテクニックはあるのだろうけど。)

そのため、日本のストリップ劇場でテーマやメッセージ、ストーリーを考えながら一つ一つの作品としてステージを観劇している自分からすると、何か物足りなさを感じてしまう。
が、きっと楽しみ方が違うのだろう。そう、この店はストリップ“劇場”ではなく、ストリップ“クラブ”である。ストリップはストリップでも違うものを求めてしまってるんじゃないかと気づいた夜。

初日は試しということもあり、1ドル札をちびちびと渡し(それでも100ドル近く)、一時間半くらいの滞在。ホテルに行く最終便のバスに乗って帰る。





2日目夜。
気に入った踊り子さんはいたし、昨日の常連客のあれがここでの楽しみ方ならそれを試してみればいいじゃないかと再来店。

入店と同時にもっているドルを全て1ドル札に両替。お札数える機械でびゃーと1ドル札を数えて渡される。およそ100枚。

前日の常連客のように手裏剣シュシュシュをお気に入りの踊り子さんにやってみる。踊り子さんは当然喜ぶけど、なんでしょう、なんか違うという気持ちになる。性に合わないというか、自分にはこういう楽しみ方がまだわからない?

少しして後方の椅子に座っての鑑賞に変更。昨日よりも視野が拡がり、色々と気づきながら観れた。

踊り子によってチップの差はかなり大きい。ステージ周りの席では客は毎度1ドル渡すというルールであるため、ばらまき客がいるかいないか以外で、チップの枚数にそこまで差は出なさそうだがそうではない。

ある踊り子が踊る時はステージ周りの席、ある踊り子の時は後方の椅子に移動ということが可能なため、2曲踊ってチップ0枚という踊り子も出てくる。
ステージ交代の段階で次がどの踊り子かを確認しての席移動があるのだ。

逆のパターンとして、こういうのもある。
後方の椅子で座って観ていたが、踊り子からのアピールによって、前方の席に移動して沢山チップをばらまくという流れ。
この流れはみていて気持ち良いし、こういうチップの貰い方が出来るのも踊り子のテクニックなんだろうと。


そういえば、昨日からステージには立たないで、ひたすらプライベートダンスに客を誘う、他の踊り子よりやや年増しな踊り子がいる。
この踊り子が客を誘う動きをみせた後、他の踊り子もぞろぞろと動き出す。そういう暗黙のルール的なものがあるのか。彼女はボス的な存在なのか。
でも彼女の誘いの成功率は相当に低く、次いで客を誘った他の踊り子が、次々と客と小部屋に行く。なんか切ない。





そして最終日の3日目夜。
社員全員での夕食後、そそくさと退散してクラブへ。の前に下の両替所で諭吉さんをドルに。80うんドルくらい。入店して全部1ドル紙幣に替える。

お気に入りの踊り子は自分が連日来ていることに気づいてくれる。そして今日が最後の夜と?聞いてきたので、そうだと。

昨日の手裏剣シュシュシュみたいなのは性に合わないので、後方の席でひっそりと鑑賞。
各踊り子のステージが終わる度に立ち上がり、揃えた札束をそっと差し出すことを繰り返す。
ステージ前の席に座って出せばこちらに寄ってきて、色々とサービスしてくれるが、それよりもこの方がしっくりくる。
当然お気に入りの踊り子には沢山渡す。


最終日はお気に入りの踊り子のステージを3回みて退散。帰り際、その踊り子に手元にあった1ドル札をまとめて渡すと、ハグをしてきたのでそれでお別れ。
そんなこんなで3日トータル300ドルくらいのチップを使った。買い物食事は全部クレジットだったからここで使うために日本円をドルに変えたようなものだった。

そういえば今日もあの年増しの踊り子は相変わらず売れてなかった…厳しい世界だ。



ネットで調べてる範囲で、自分がストリップに求めているものがここにはきっとないだろうと思っていた。けど、違うジャンルのものとしては楽しめたと思う。でも、やっぱわたくしはストリップ“劇場”の方がいいかも。いや、実はまだこういう“クラブ”の本当の楽しみ方を知らないのかもしれない。日本のショークラブにも行ってみよう。
そんなことを思いながらこの記事をだらだらと書いた帰りの飛行機。
ゆきなさん&西園寺瞳さんの周年ラバーバンドと共に。
夜の帝王。