上海 に有名な偽物市場があった。「襄陽路服飾礼品市場」である。服飾品や雑貨などを扱う上海 でも有名なニセモノ市場で、多くの外国人観光客が訪れる観光名所 でもあったが、2006年7月に閉鎖となった。

広さ約2.4万平方メートルの敷地に、小さな露店がひしめき合い、細い路地を大勢の客が行き交う。お客の3割から半分は外国人と見られ、商店街内では英語や日本語があちらこちらで飛び交っていたのを記憶している。価格は言い値で、交渉次第でいくらでも安くなる。また「襄陽路市場」付近の「淮海中路」では、「襄陽路市場」目当ての客を当て込んで、バックや時計の一覧写真を持った物売りたちが「バック(時計)は要らんか?」と声を掛けてくる。もちろんこれらも偽ブランド品である。

2000年5月にオープンした「襄陽路市場」は、当初、閑古鳥 が鳴いていたものの、その年の11月に「華亭路服飾市場」より店舗が移転してきてから、賑わいを見せるようになった。初期はまっとうな商売をする店舗がほとんどだったのだが、儲かると言うことで次から次へとニセモノを売り始めるようになり、結果、大規模なニセモノ市場と成り下がってしまったらしい。

市場閉鎖の理由は、地下鉄 十号線と十二号線の建設のためであるが、知的財産権 の侵害について国際社会 から絶えず非難を受けている中国 政府としては、国内外に有名な偽ブランド市場を撤去することはその姿勢をアピールする政治的な意味を持つ。ちなみに2005年1月には、北京 の偽ブランド街「秀水市場」が閉鎖されている。

2006年3月を最後に、こんな偽物市場にはもう行けないだろうと諦めていたところ、今回の中国 上海 行きを決めるにあたり、移転先について調べてみた。

「もっとも売り場がなくなったとしても、コピー商品に対する意識が何ら変わっていない現状では七浦路や科技館地下などに拠点を分散させたに過ぎず、変わらず海賊 品が横行している。

そんな襄陽の忘れ形見の中でも、お勧めしたいのが南京 西路沿いの鳳翔 服飾礼品広場だ。

以前の襄陽は屋外に立ち並ぶフリマ のようで、悪天候時や真夏の買い物は避けたい場所。しかし、こちらは空調完備の近代的なビルの中に、服飾をはじめとした店舗が整然と並ぶ。

かつての猥雑な雰囲気が好きだった人には物足りないが、買い物は格段にやり易いようだ。

面白いのはニセブランド品の展示場所で、表からは判らないような隠し部屋となっている。壁の姿見が扉になっていたり、普通の棚が可動式だったりまるで秘密基地 のようだった。

買い物をしながら、あれが隠し部屋への扉かもと想像を膨らませるのもまた楽しいものだ。」

 

鳳翔 服飾礼品広場

住所 上海市 静安区南京 西路580号 淘宝城内1-3F(南京 西路 x 成都 北路、交差点を西)

営業 店舗によって異なる(ビル自体は10:00~22:00)

交通 地鉄 2号 石門一路 徒歩10分

今回、潜入取材するしかないでしょ~

楽しみだ