北京の大型病院に密着し、その現実を浮き彫りにする『NHKスペシャル 激流中国 病人大行列~13億人の医療~』。
NHKでは、市場経済化が加速する中国で、今、政府自ら、最も取り組まねばならない課題としているのが「医療」問題として、連日、全国から大勢の患者が押し寄せる公立病院を取材する。
番組は、国による医療費負担、医療サービスが無料だった制度が見直され、医療費が患者に重くのしかかるようになった現状と、独立採算となった病院の生き残りなど、もう一つの格差、いわゆる“医療格差”がますます拡大する中で、患者家族、そして病院、「それぞれ」をつぶさに記録しているという。
以上が番組の紹介であるが、
診察券200円が4500円で売るダフ屋が登場。人気のある医師の診察券は、7時に売り出されて、わずか10分で売り切れる。朝の3時から並んでいた客が悔しそうに話す。本当は客ではない。患者なのだ。
日本でも、医療現場、特に小児科、産婦人科の医師の少なさについてたびたびマスコミに取り上げられる。しかし、この北京の病院の有様をみると、日本の比ではないような気がする。さらに、VIPつまり多額の医療費を払う患者には、エースの医者の他4人で診察にあたったり、アメリカのように、貧富の差が、医療の現場にまで露骨に市場化してしまっている。
さらに、救急車を降りたその後には、即座にその代金を徴収し、その場で現金が払えなければ、緊急であっても診察すらしてもらえないのだ。
先日読んだ本には、北京の同仁会病院は、その行為で訴えられたこともあり、緊急の場合に限り、診察はするとの通達まで出す有様だ。おそらく、もし、緊急でなければ、前払いの現金がなければ、診察すらしてもらえないことを表しているのだろう。
「一部の人から先に豊かになれ」92年の鄧小平の談話の15年後は、こんな社会になっていたのだ。今の中国社会は、資本主義の最先端を走っていると言える。富める者は益々富み、貧しき者はさらに搾取され、この格差は埋まるどころか、更なる広がりを見せているのだ。それも、医療という現場で・・・
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