カラダも心も軽くなる♪
女性のためのケアサロン
アロマリンパケア&乳がんサポート
ロスマリヌス鵠沼海岸
看護師セラピスト 中山くみこ です
湘南藤沢・江ノ島からほど近い鵠沼海岸で
小さなサロンを開業しています。
こちらの昨日の記事↓へ
予想外にとても多くのアクセスがありました。
読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。
もうすぐ23回目を迎える
「神戸1.17」を前に、王子動物園のジャイアントパンダ「旦旦(タンタン)」と、震災についての私の思い出を書かせていたただきました。
精神的に強い人も弱い人も関係なく、
事故・事件・暴力・災害などを経験したり目撃したりすることで、トラウマを抱えたりPTSD(心的外傷後ストレス障害)を引き起こしたりすることがあります。
そのような体験を私は「心の事故」と考えています。
ですからトラウマやPTSDは「心の怪我」や「心の怪我の後遺症」と言い換えてみると、癒されたり立ち直ったりするために
「その人にとって最適な年月」が必要だと思います。
怪我の状態によってはずっと後遺症が残る人もいるし、少しずつ時間と共に良くなる人もいる。年月の過ごし方によっては、悪化してしまう人もいるのでしょうし、中には心の一部を失ってしまうことがあるかもしれません。
震災経験が足の骨折だとすると、
私の場合は20年ほどかかって少しずつ快方に向かいある日急に、歩けるようになりました。
タンタンに会いに神戸市立王子動物園に行った時、
記事をアップするのは上野動物園のシャンシャンが
一般公開されるタイミングまで待とう♪と考えていて
旅の話をご紹介しながら
かわいいタンタンの写真と動画をシェアできれば、と気軽に考えていたのですが
記事を書き進めるうちに
「なぜ神戸にパンダがいるのか」
という事から紹介したくなりました。
様々な災害からの復興を願いながら、苦しい年末を迎えておられる方々へ
仲間のいない神戸で、
1匹だけで頑張っているタンタンの可愛い姿が慰めになるかな…
そんな気持ちで、気づいたらあのような内容になっていました。
熊本で震災が起きるまでの20年間、私は災害体験者であることを言葉に出来ず
一緒に被災した家族以外の誰にも震災のことを話せずに過ごしてきました。
熊本の震災ニュースをみてようやく、
「1.17を自分の中で無かったことにしてはならない」
そんな風に吹っ切れました。
2016年4月14日の朝、私はあるご家族から依頼された患者移送の付き添いで東京の病院から九州までの出張予定でした。
その方はがんの高度先進医療を受けるために数年間、入退院を繰り返しながら故郷と東京の病院を行き来されていました。
私はその方の「さいごのご帰宅」の付き添いのお仕事を頂きました。
その日の未明に熊本で発生した地震の影響から新幹線が使えなくなり、急遽、航空会社にモルヒネ投与中の患者さんを移送する手続きをして空路でその方を故郷までお送りすることになりました。
その方のご家族も、医療チームも「新幹線が復旧するまで待てば良い」と考えられていましたが
「私は神戸の被災者です。新幹線が復旧するには月単位かかるんです。それまで患者さんに時間はありません」
思わず担当医に、そう言っていたのです。
その医療チームは、担当看護師も、医師も、ケースワーカーさんも
外部から派遣された私の話に耳を傾けてくださり
そして信用して「すべて中山さんの指示どおりに」と任せてくださいました。
1995年1月17日から20年以上、ずっと心にしまい込んで止まっていた何かが、その時動き始めたのでしょうか。
その後、飛行機の手配をしていた数時間の間にその方の容体は急変され、医療チームの判断からご帰宅は中止となりました。
故郷へ帰れると知って安心されたのでしょうか。。。
大きな地震にあい、周りを見渡すと
「もう、この街はおしまいだな」
そんな風に当事者は感じます。
どこからどこまでの地震なのか、ニュースもラジオもなくても不思議と誰もが受け入れて諦め、そのとき出来ることだけを考えていました。
2011年3月11日、2016年4月14日、
そのほかにも水害や土砂崩れなど災害からの復興の日々を過ごされて今年もまた厳しい年越しを過ごされている方々へ。
20年後には私のように、その体験を人に伝えてご自分も救われるような大切な出来事となりますよう心からお祈りしています。
昨日の記事を読まれた方の多くは、「上野動物園・シャンシャン」と検索されてアクセスされたのだと思います。
記事をみつけてくださった皆様、
読んでくださったことに心から感謝いたします。
中山くみこ
こころからメリークリスマス!