8月中旬。跳ね返るほどの大雨。
いま、台風10号はのろのろと進んでいる。
風が強くなる中、いつもより空いている電車に乗り、仕事へ。
お盆最終日。本当は休みであったのに、急遽、出勤。
台風だってのに。お盆だってのに。
出社後、台風の影響による強制退勤を期待していたけれど、雨は一向に降らない。
だんだん暗くなる窓の外。けれども、雨は一向に降らない。
いつもより雲は早く流れているのに、時計の針は全然、進まないのだから
本当に参ってしまう。疲れてしまった。
夕方を過ぎると、ポツポツと降り出して、気づいたら土砂降り。
老朽化した建物の隙間から滴る雨が汚れた床に澱み、黒くなっていた。
それは、まるで思春期の欲求不満を可視化したようなもののようだった。
帰り道、土砂降りの中をずぶ濡れで、歩いた。
黒く澱んだ水溜りを踏みつけながら。
雨合羽を突き抜けて、刺さる雨粒はワイシャツを濡らし、
肌にひっついて気持ちが悪い。
電車の冷房も雨に味方して、体を冷やした。そして、心までも。
酷い仕打ちだ。
強制退勤を期待しただけじゃないか。
仕事が面倒に感じていただけではないか。
改札を出て、雨合羽を着るのも面倒。
どうせ濡れているのだからと、土砂降りの中をずぶ濡れで、歩いた。
黒く澱んだ水溜りを踏みつけながら。
8月中旬。窓を強く叩く大雨。
いま、台風10号はのろのろと進んでいる。
今日のおやすみBGM
Sunday Candy / Donnie Trumpet & The Social Experiment
“雨が悪いものを流してくれるから、帰っておいで”
MOVIE
TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ! / 宮藤官九郎 (2016)