愛島セシル 攻略(以下ネタバレ注意)
メインキャラを全員攻略した後に出てくる隠しキャラである
と言っても初対面というわけではなく、他キャラシナリオの時にも、主人公と攻略キャラの仲がこじれた時に風にのって現れ、何かアドバイスをするのかと思いきや、ポエムを呟きながら人の女に軽くコナをかけて消えるという存在意義すら謎のキャラであった。
そのポエムだか深夜に書いた日記だかわからないセシルの言葉に対して主人公は一貫して「日本語なんだろうけど意味がわからない…」という秀逸なコメントをしており、つまり言語の壁を超えて意味不明だったキャラの正体がついに明かされるというわけである
そして物語は学園長がサタンに支配されるところから始まった
もうこの一文でもはや説明不要だろうが、あえて蛇足説明をすると、学園長が音楽の神ミューズを降臨させようとしたが、間違って封印されていたサタンを呼び出してしまい、体を乗っ取られてしまったという何ともスムーズな滑り出しである。
サタンはミューズに封印されていたことを恨み、ミューズの魂が感じられる主人公(なぜかは特に説明はない)を殺そうとするが、主人公が入学式直後拾った猫「クップル」がキスにより「愛島セシル」に姿を変え、主人公を間一髪救ったのである。
別に全シナリオを10行で説明しようとしているのではない。
すべてオープニングで起こった出来事である
「最初からクライマックス」の模範例
完全にポルナレフの顔をしている主人公に、セシルは「自分はミューズの加護を受けたアグナパレスの王子だが、母が日本人のため疎まれ、魔女に猫に姿を変えられ、追い出された、サタンを封印するには、方々に楽譜が散らばる「アグナの歌」を完成させるしかない、そしてそれには自分と魂の恋人である主人公の力が必要」
と説明されてもわからない説明をしてくれる
主人公もプレイヤーも「お、おう」としか言えず、サタンを封印するため楽譜集めをすることとなる
ちなみにサタンの呪いにより、なぜか1日で1か月が経つようになっている
おそらく「こんな話に1年ついてくるプレイヤーはいねえ」と制作者もわかっているからだろう
アグナの歌の楽譜はメインキャラ6人が持っているが、ほぼ全員洗脳され、良くない感じになっている
その中でも特に聖川が全然良くないことになっており、主人公を鎖で縛りあげて、服を徐々に破ったり、言葉責めしたり、とサタンの命令よりもエロで頭がパンパンのご様子。
果てにはスカートめくりまでしようとし「そんな小学生みたいな真似はやめろ」と叱責する主人公に対し「小学生の時に全然してないから今するんだ!」と危うくスーパーダンガンロンパされそうになる名理屈をドロップ、この聖川ノリノリである。
聖川でこの調子なら次のレンの場合入れられてもおかしくない、と顔面を相撲取りのようにバッシバッシ叩きながら、気合十分でレンの所に向かったら割と普通だった。
聖川、あいつホントに洗脳されてたのか?
他にも翔が幼児対抗してたり那月が細胞分裂してたりしたが、聖川が群を抜いてひどかった。
このように乙女ゲーでありながら萌える隙を与えない、という斬新なスタイルなのであるが、肝心のセシルとの恋愛はどうなんだというと
セシルは登場段階から、主人公を好き好き大好き愛してるエンダーーーー!!
なので、戦っていく中で徐々に距離が縮まるみたいな展開ではない
むしろ開始直後から、寝起きの枕元にラーメン二郎を置いてくるような愛の重さで、何かと言うと主人公に盲目的な愛をささやき、時には嫉妬で泣き出したりするのだる。
太平の世ならお前のことは好きにならない
しかし、今はサタンと戦っているという、吊り橋効果以外の何物でもない恋愛感情を主人公もセシルに抱くことになる
しかし相思相愛になったはいいが、なぜかサタンを倒したあとセシルは国に戻り、ミューズと本契約?みたいなものをし一生をミューズに捧げなければいけない、という設定のようだ。
なるほど、ひょっとこシナリオではあるが、いつの間にか鉄板悲恋物の流れなっている、と感心する
しかしそれもつかの間、無事アグナの歌でサタンを倒した後、セシルは国に帰ろうとするが「アグナパレスは国内情勢悪化による鎖国状態で簡単に入れない」というまさかの先方からの入国拒否。
さらには正気に戻ったシャイニング早乙女がセシルの才能を見出し、早乙女学園の生徒として卒業オーディションに出ろと提案してくる
こちとらが、サタンだのミューズだのの世界観にようやく慣れたところで、突然の通常運転である。
新しいお母さんとやっと打ち解けてきたところで、親父がサードマザーを連れて来たかのような、プレイヤーを全く飽きさせない配慮、世のゲームメーカーは見習うべきであろう。
せっかく温まった体に液体窒素をぶっかけられたような展開だが、二人は突如訪れた平和に、作曲やイチャイチャをはじめる。
セシルは平穏時ではやはり厄介なタイプでなので、見学に行った歌番組に突然乱入して、生歌を披露するなどの社会性のなさを見せつけたりもしたが、おそらくこのまま卒業オーディション優勝→日本でアイドルデビューエンディングと思われた
しかし、その歌番組により、アグナパレスに(秘境みたいな国が日本の音楽番組を?)セシルの存命がバレ、国に連れ戻されることとなってしまった。(疎ましくて放逐したのでは?)
いいから貴様一回帰れ!!と思ったが、卒業オーディションにはとりあえず出場し、とりあえず優勝した
そして優勝後、セシルは国のため、主人公は夢のため別れを受け入れ、別れのキスをする
そしたら主人公にミューズが乗り移った
シナリオライターの血は何色だ
そうしてリアル「我はメシア」状態になった主人公は、セシルを連れ戻しに来たアグナパレスの使者に「神降臨!」と2ちゃんノリの祭り上げられ方をされて、無理やりアグナパレスに連れて行かれ、そこで、ミューズ兼作曲家として、セシルと幸せに暮らしましたとさ、めでたし
全くめでたくない顔をしているプレイヤーをよそに、王宮でオリエンタルに絡み合う二人、こういうのはハーレクインでしか許されないと思ってたけどそんなことはなかったぜ!!
さすが隠しキャラ、もっと全力で隠しておくべき存在だった。
プレイ前にセシルルートはすごい、と聞いていたが誰も良い意味ですごい、と言わないので相当の覚悟をしていたが、このシナリオは意気込んでやるものではなく、逆に一切の感情を殺してやるものだとプレイ後わかった。
しかしこのシナリオは制作者側に「ぬる乙女ゲーマーに本物のハジケというものを見せてやる」という確信犯的考えが見える(結果ベテランでさえICUに運び込まれるものができた)のが救いだ。
世の中には、真面目な人が真面目に真面目なものをつくろうとして、悪ふざけ以上の物ができるという、焼香して席を立つしかないようなものも存在するので、この話がそういったものでないだけ良かった。
以上でうたの☆プリンスさまっ♪全攻略
時間があれば、また別ソフトもやってみたいと思う
バカゲー部分も大いにあったが、全キャラ乙女ゲーのキャラとして仕事のデキる奴ばかりで、15歳以上推奨なこともあって、色んな意味で踏み込んでいるので、濃いゲーム好きにはおすすめである
個人的に、話は聖川が好きで、瞬間最高視聴率はレンだった
あと音楽がテーマだけあって、作中曲がどれも良かった
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カレー沢著書にも興味持っていただければ大変うれしいです
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