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ロシマヤンのブログ

心理学の知識を元に、人間の生き方や社会のあり方について

自分なりにいろいろ考えていきたいと思っています。

感想など、コメントいただけると幸いです。

実存主義哲学ってご存知ですか?

実存とは何かって
深く難しいことなのでしょうけれど

ひとまずは
真の自分・本当の自分自身・自分らしく生きる自分

あまり頭の出来がよくないロシマヤンはとりあえず
そんな人間観を追求するのが実存主義かなとおもっています。

本当の僕はもっとかっこよくって
誰にも真似できないすごい特技の持ち主で
もちろん勉強もスポーツもほどよくこなす万能男子
それでいて適度に謙虚で誰からも好かれる
当然、周りの女性からはモテまくる

・・・悲しい現実の自分が見えてきてしまうロシマヤンです。


実存主義の哲学者・・・というか臨床家なのでしょうか
V・E・フランクルという先生がいました

ユダヤ人でナチスによる迫害を受けたアウシュビッツの生存者として
後年、著作が大ヒットしました

フランクル先生の本に言及する心理臨床の本はとても多く
僕もとても興味を持ち2冊ほどもってはいるのですが
未だに表紙しか読んでいない虚け物です

フランクル先生ごめんなさぃ


というわけでフランクル先生の著作の又聞きなんですが
興味深いのは悲惨なアウシュビッツ収容下にあって
生き残る人間と死んでいく人間との間には違いがあったそうです

アウシュビッツにありながら
ここを出た後で、作家として収容体験を世間に公表しようとする老人は生き残り

同じ環境にあって
そこに生きる希望を見出せない若者は死んで
逆にこれからを志向していた老人は生き残ったというのです

又聞きの上にうる覚えなのでなぜ死んでいったのか
自身の置かれた状況に悲観しての自殺か
それとも何かの病気にかかったのか
はたまた悲しくも処刑されたのか

ちょっと覚えていないのが申し訳ないですが・・・

ここで強調しておきたいのは
戦後生き残ることが出来た人々は
その人なりに生きようとする理由や目的
目指すべき自分とでも言うべきものを持っていた人々だったという指摘です


確かに有名スポーツ選手や学者さんを思い浮かべてみたとき
小さい頃から志が高く自分なりに好きなことがあって
それに一生懸命取り組んできたわけで
その人なりの生き方とでも言うべきものを持ってた人であると言えそうですよね

イチローとか有名でしょうか
瞬発力が重視される野手なのに
もっと練習が必要だからとランニングしてスタミナつけたり
一流選手なのに自分に謙虚に常にフォームを見直していったり
日本人もアメリカ人も彼のことはきっと好きですよね
美人な元スチューワーデスの奥さんがいて
うらやましい限り・・・ジェラスィーです

反対に例えばうつ病患者の自殺率は高いことが知られています
うつ病であれば楽観的なものの見方や考え方は出来ないことが多く
将来に対する見通しは暗く、自分自身に対する評価もとても低くなりがちです

また臨床家の経験上
長期にわたり精神病棟に入院されていた精神病患者が
新しいセラピーやスタッフとの交流によって劇的に回復を遂げ始めたとき
悲しいことに何の前触れも無くある日突然自然死してしまうことがあると報告されています

病気がよくなることで、それまで生きてきた内的世界から現実の世界へと引き戻され
それは残念なことに一般人からすると病的な妄想ワールドなのですが
結果として自分が生きるべき世界とそこに生きていた自分を失ってしまうのかもしれません
元気になったはずなのに、自分なりに生きる意味を失ってしまったからなのかもしれません

御存知の方もいらっしゃるでしょうが
実は都市が発達すると自殺が起こるようになります
伝統的な村落共同体や原始社会では自殺が起こりにくいのです

高度経済成長期には日本でもスチューデントアパシーって社会現象があったそう
学生の無気力化のことだそうです

普通、二十歳前後の若さと体力にあふれ
これからどんどん社会に出て行こうと希望に胸膨らませていそうな若者たちが
物理的にはとても豊かになった社会で何をするにもやる気が出ない
そんな若者の傾向を指して使われる用語でした

彼らもまた、自分らしさとは何か
ハッキリしたイメージを持つことが出来ず
生きたい自分、こうありたい自分を見つけることが出来ずにいたのかもしれません

そして長くなりましたが村上春樹の『ノルウェイの森』
有名作家の一番のヒット作品ではないでしょうか
これもまた実存主義の観点からとても興味深い作品だと思います

一度読んだことがある人には愛と性、生と孤独がテーマであると
ハッキリとわかるのではないでしょうか

ただ
愛とは何か
性とはどうあるべきか
人はどう生きてどう死んでくのか

テーマはハッキリとしているのに
その答えは漠然としていてだれにもわかりません
それはまるで、自分自身の生き方そのものだと思いませんか
春樹『ノルウェイの森』はやはり一つの実存主義作品なのだと思います