東証:日経平均、2年2カ月ぶりの安値
11日の東京株式市場は、日米の景気悪化懸念からほぼ全面安となった。日経平均株価は2営業日連続で下落し、終値は前日終値比277円32銭安の1万4110円79銭と、2日連続で昨年来安値を更新、05年11月15日以来2年2カ月ぶりの低水準に落ち込んだ。
前日の米ダウ工業株30種平均は、低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題の懸念後退で、同117ドル上昇した。最近の日本市場は米国に連動する傾向が強いが、この日は米国とは対象的に予想外の大幅安となった。
前日の10日には、セブン&アイ・ホールディングスなど国内小売り大手が相次ぎ08年2月期決算の業績予想を下方修正した。背景には個人消費の冷え込みがあり、米景気への不安に加えて「国内景気が予想以上に悪いのではないかという懸念が日本株売りに拍車をかけた」(新光証券の申谷昇エクイティ情報部長)との声が強い。
またサブプライム問題の不透明感を機に、投資家が前日の米国市場とは反対の動きをする傾向がみられるようになった。みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは「投資家が臆病(おくびょう)になり、何かの弾みで一気に売りや買いに走る傾向が昨年末から強まった」と分析する。【松尾良】
国民健康保険:収納率34年ぶり大幅改善
厚生労働省が11日に公表した、国民健康保険(国保)の06年度財政状況速報によると、全国平均の保険料収納率は05年度を0.24ポイント上回る90.39%。2年連続の上昇で、0.33ポイント増だった72年度に次ぐ34年ぶりの大幅な改善となった。市町村が赤字補てん目的で一般会計から繰り入れている金額を除いた実質収支は、依然3236億円の赤字だが、これも05年度比では460億円減った。
強制徴収強化による大都市部の収納率アップなどで収入が増える一方、06年度の診療報酬がマイナス改定となったことで給付費の伸びが抑えられるなどし、収支が改善した。単純収支が赤字の市町村は全体の52.1%(948団体)で、05年度より11.6ポイント減少した。【吉田啓志】
日経平均 14110.79(-277.32)▼1.93%
TOPIX 1377.58(- 23.78)▼1.70%
売買高概算 24億7053万株
売買代金概算 3兆0474億円
値上り銘柄数 216 年初来新高値 0
値下り銘柄数 1452 年初来新安値 435
変わらず 61
騰落レシオ(25日)66.6
・米FRB議長、大幅な追加利下げに踏み切る考えを示唆
・給油新法、衆院の賛成多数で成立 2月中旬にも給油活動再開
・薬害C型肝炎患者を一律救済する特措法が成立
・日銀総裁の後任人事をめぐり発言相次ぐ
・07年の通貨供給量は前年比1.6%増
・07年の銀行貸出残高は0.8%増 2年連続の増加
・07年の外国人入国者は過去最高の915万人
・景気ウオッチャー調査、12月は4年11カ月ぶりの低水準に
・もしもしHL、1対2の株式分割を発表
・中国貿易黒字、07年は前年の1.5倍の2622億米ドル
・前民主候補のケリー氏、オバマ氏支持を表明 オバマ陣営に援軍
・米デルタ航空、ユナイテッドかサウスウェストどちらかの買収目指す
・米メリル、150億ドルの評価損計上の見込み NYタイムズ紙
・英小売企業の12月の売上高が3年ぶりの低水準に
・米アメックスの10―12月期、ローン延滞増で損失
JASDAQ市場ではJASDAQ平均が反落となって2日ぶりに昨年来安値を更新した
ほか、主力株で構成されるJ-Stock Indexが2日続落となった。日経平均がザラ場、
終値ベースともに昨年来安値を更新するなか、新興市場にも弱気ムードが広がって
いる。また、新興市場ではUSENの決算内容に加え、ASSETの下方修正が警
戒感につながった。ASSETの下方修正を受け、ファンドクリエ<3233.Q>やレー
サム<8890.Q>など不動産流動化関連の下げがきつい。一方、精工技研<6834.Q>はブ
ルーレイディスク関連として物色されている。
<マザーズ>
本日のマザーズ市場ではほぼ全面安、指数は大幅安となって2日続落となった。日
経平均がザラ場、終値ベースでともに昨年来安値を更新するなか、新興市場にも弱
気ムードが広がっている。また、新興市場ではUSENの決算内容に加え、ASS
ETの下方修正が警戒感につながった。ASSETの下方修正を受け、リプラス
<8936.T>やフィンテック<8789.T>など不動産流動化関連の下げがきつい。一方、J
プロ<3063.T>は四半期決算の内容が好感されてストップ高となっている。
<ヘラクレス>
ヘラクレス市場でもほぼ全面安、指数は大幅安となって2日続落となった。ASS
ET<2337.OJ>は大幅な下方修正が嫌気されてストップ安比例配分、USEN
<4842.OJ>は第1四半期の決算内容が嫌気されてストップ安となっている。また、A
SSETの下方修正を受け、同じく不動産流動化関連のダヴィンチ<4314.OJ>が連れ
安となってストップ安となった。一方、大証<8697.OJ>はジャスダックとの経営統合
を織り込む動きから5日続伸となっている。
下振れ警戒の中でリバウンド妙味が出る可能性も
日経平均は大幅下落。277.32円安の14110.79円(出来高概算24億7000万株)と連
日の昨年来安値を更新しており、一時2006年6月以来の14100円を下回る場面をみせ
ている。米国市場の上昇もあってオプションSQ通過後の動向が期待されていた
が、結局上値を買う投資家はいない状況であった。寄り付き後に上げ幅を縮め、そ
の後に再度上を試す流れも見られたものの上値追いは限定的であり、先物主導の仕
掛け的な売りによって再びノックイン価格を意識した展開となった。後場寄り付き
段階でこのノックイン価格を下回ったことで一旦下振れし、その後短期的なショー
トカバーの動きもみられた。しかし、米メリルリンチの損失拡大報道のほか、バス
ケット売りなども観測されており、再度下へのバイアスが強まっている。東証1部の
騰落銘柄は値上がり216に対して値下がり1452、変わらず61と、値下がりが全体の8
割を超えている。
日経平均は2006年6月安値に急接近してきている。この水準でボトムを形成できる
かを確認するまでは押し目買いの動きも限定的となりそうである。また、一番近い
ノックイン価格にタッチしているが、金額ベースでは影響は限定的とみられるた
め、下落過程では次の価格帯などへの意識が高まりそうであるが、まずは通過要因
としておきたい。来週の米金融機関の決算を受けた米株市場の動向を日々みてから
の短期売買が中心となりそうであるが、今週は14500円割れレベルで一旦国内年金や
オイルマネー資金が入ったと観測されており、次のタイミングとしては14000円処が
意識される。参加したとしても超短期での値幅取りにとどまりそうではあるが、値
ごろ感からの買いなども意識されるため、リバウンドは狙えると考えられる。米金
融機関決算の影響で大きく下振れするようならば、買いを入れるのも一考であろ
う。
(村瀬智一)