2階の窓から 外を見ると

 

あっ  燕

 

 

 

やってきたのね 今年も・・・

 

燕を見ると 思い出す

 

『幸福な王子』のお話

 

アイルランドのオスカー・ワイルドによる短編小説

 

昔 ある町の中心に王子像が立っていた

 

王子には自我があり町の人々の生業に心を配っていた

 

ある時 渡鳥の燕が王子にとまり 

 

様々な旅の話をした

 

王子は燕に頼んだ

 

自分の体や刀剣についている宝石や金箔を 

 

苦労や悲しみのある人々に

 

分け与えて欲しいと

 

燕は王子の心に打たれ 

 

人々に宝石や金箔を配った

 

そして季節がめぐり 冬になり 

 

煌びやかだった王子像は

 

みすぼらしい姿となり

 

南に渡る時期を逃した燕は 

 

王子の足元で息たえる

 

 

幸福な王子 (望林堂完訳文庫)

 

 

ここまでは 学校で習った記憶がある

 

この話  続きがある

 

みすぼらしくなった王子像は 取り壊され 燕の死骸と共に

 

ゴミ溜めに捨てられる

 

下界の様子を見ていた神様が 天使に問うた

 

「この街で最も尊きものを二つ持ってきなさい」と

 

天使はゴミ溜めから

 

王子の心臓に使われた鉛と

 

死んだ燕を持ってきた

 

神様は 天使を褒め 

 

王子と燕は楽園で永遠に幸福になった

 

 

 

さて 私は 残りの人生で 

 

何を成しうるべきか

 

亡き父が 私の結婚式で色紙に残した言葉

 

   『美しく 生きよ』

 

            

 

クローバー  クローバー  クローバー  クローバー  クローバー  クローバー  クローバー

 

今日のバラ

 

グラミス・キャッスル

 

 

 

1992年作出のイングリッシュローズ

 

発展期のバラ  

 

8cm程度のカップ咲き

 

ミルラの「かをり」がする

 

樹形は半横張り性で コンパクト  

 

細かい棘がある

 

イングリッシュローズには珍しい純白で存在感がある

 

シェイクスピアの悲劇「マクベス」の舞台であり

 

故イギリス皇太后が幼少期過ごした

 

スコットランドの城の名前から名付けられた

 

コテージ・ローズ

 

 

1991年作出のイングリッシュローズ

 

発展期のバラ

 

7cm程度の小ぶりの花で 花姿は「メアリー・ローズ」に似ている

 

樹形は半横張り性で 数輪の房になる 

 

棘は多い

 

ダマスクの「かをり」

 

イギリスのコテージガーデンにふさわしく

 

繊細で可憐な姿が

 

野に咲く花を思わせることから名付けられた

 

美しきバラたち

 

 

 

 

  『美しく 生きよ』と私に伝う