やっぱりかえってこないかなぁ

このまま一人で働くのかなぁ

と布団の中で考えていた


外で車のクラクションの音がしきりに鳴っている

あまりにもうるさいので外をのぞいたら

彼の車!


帰ってきたみたい

あわてて外に出た

車まで近寄っていったら、彼が窓を開けた

「なにしてるのよ、早くはいんなよ」

「財布もって来い」

「何で、私はここからどこにも行かないよ」

「俺いなくなって、二日も仕事出てないんだよ、戻れるわけないだろう?」

「そんなの知らないよ、おなかに子供いるのに仕事やめてどうするのよ」

「いいから早く財布もってこいよ」


仕方gないので、財布を取りにいって車に乗った

いく当てもなくタダ車を走らせる彼

このままじゃおなかの子供にも悪いし

思い切って

「もういいよ、実家かえるから家まで送って

 一人で子供産むから」


それだけ言うと、私は黙り込んだ


黙っている私に観念したのか彼が

「戻るか、仕方ないもんな」

そういうと、パチンコ屋に戻った

部屋に帰ってほっとしてすぐに眠ってしまった


次の日も彼は帰ってこなかった


一応帰ってないことを店長に話して

普通に仕事に出た


早番の人と交代をして1時間ぐらいしたころだったと思う

カウンターにある電話が鳴った

いつもはお客さんの呼び出しの電話が多い


店長の奥さんが電話に出た


「ありがとうございます、パチンコドラゴンです」


すると、すぐに受話器を手で押さえて

私に

「千里ちゃん 勲君から電話だよ、ちゃんとお話ししなさいね」

といって受話器を渡してくれた

「どこにいるの?どうしたの?早く帰ってきてよ」

それしかいえなかった

店長の奥さんが電話変わってくれて

「妊娠した彼女だけを残して、なんて卑劣なやり方?早く帰ってきなさい!!」

すると電話は切れてしまったらしい


私は涙が止まらなくなってしまった


仕事が終わると、店長と仲良くしてくれてる隣の部屋のおくさんが

お部屋に来て、

「今日電話北ってことは、今夜あたりかえってくるかも知れないね

 何かあったらすぐ呼びなさいよ、一人で判断しないで」


それだけ言うとオヤスミと部屋を出て行った


私はお布団に入ったがやっぱり寝れない

帰ってくるかもと、どこかで期待しているんだと思った

お父さんに電話しに行ったはずの彼が帰ってこない

出勤時間の4時前になっても帰ってこない

私は制服に着替えて待っているんだけど、帰ってこない


もうすぐ朝礼が始まるんだけど

一人で出れないよなぁ


隣の部屋のおじさんがノックしてドアを開けた

「時間だよ、どうした?」

「うん、今行く」

「勲君どうした?」

「帰ってこない」

「どうしたの?どこ言ったの?」

「電話してくるってお昼過ぎに出て行ったきり」

「ちょっとまってな、店長の奥さんよんでくるから」


店長の奥さんが部屋に入ってきて

2人きりでお話をした


妊娠してるかもしれない たぶん間違いないこと

自分はだいぶ前から解っていたこと

昨日彼に話したこと、彼の返事

今日 お父さんに電話してくるといって出て行ったこと

彼は車に乗って出て行ってること


それだけ言うと、

「何かあったのかもしれないし、帰ってこない理由がわからないから

 とりあえず仕事行こう!店長には一応お話ししておくね」


そういわれ仕事に出た

その日は結局帰ってこなかった

一人でお風呂に入って寝た

次の日もやはり帰ってこなかった