■シンデレラ城の殺人

■作:紺野天龍


継母と義理の姉2人と過ごすシンデレラは、ある夜、謎の魔法使いによって留守番のはずだった舞踏会へ半ば強引に参加させられる。

しかしそこで待ち受けていたのは王子殺害事件。

ろくな捜査もされないまま被告人として法廷に引っ張り出されたシンデレラはーー


誰もが知る童話シンデレラをモチーフとした、軽妙でコミカルで屁理屈とロジックにあふれたミステリーに出会いました。

リーガルサスペンスの要素を取り入れた展開と、『命がかかった大一番』と言いたくなる舞台で素晴らしい立ち回りで魅せてくれるシンデレラ。


とにかくシンデレラの言動、やることなすことすべてが小気味いい!


元のシンデレラをベースにしつつもなかなかに面白い味付けをされた継母や2人の姉たちとのやりとりが良いのですよね。

会話の応酬がコントのようなテンポになってるときもあって、なのに裁判の最中で現状を打開するひらめきに繋がったり。


さらに、タイムリミットが迫る中、関係者の証言から矛盾点を見出してみたり。

実際には何が起きたのか、なぜそれが起きたのかを検証していく過程が面白すぎて一気読みでした。


登場人物たちのクセが強いのも、独特の言い回しとともに見えてくる景色も、ロジックに還元されているのも好印象。


なお、ちゃんと魔法もある。

魔法のある世界線で、それでいてロジックの破綻がない作り込み加減にうなります。


気持ちよく小気味よく清々しく、ラストまでエンタメ満載で楽しいままに読了。


めでたしめでたし。