「だれか!」

声をかぎりにさけぶけれど、誰も答えてはくれない。

何も聞こえてこない。

僕が閉じ込められているのは深い深い青の部屋。

いや、部屋というよりは匣と呼ぶべきか。

限りなく黒に近いこの部屋の壁は、透明感もツヤもあるのにむこうがわが見えない。

扉もなくて、窓もなく、僕を閉じ込めるのは時間によって壁の色が溶け出すように抜けていき、外界が見えるようになる立方体だ。

そしてそれは等間隔に全く同じ形で並び、僕や僕や僕たちを閉じ込めている。


僕の部屋は藍色。


僕の部屋は群青。


僕の部屋はセルリアンブルー。


僕の部屋はーー


ああ、他の僕は、この僕よりはマシだろう。


小さな部屋だ。

とても小さな部屋だからこそ、孤独の壁は厚く、底は深い。


孤独の青が僕を永遠に閉じ込める。