タロットカードで綴る物語
…*…最果てから始まる革命前夜…*…
見上げた空は果てしなく、見下ろす海は底知れず、私は最果ての断崖絶壁でうっとりとその景色を眺めていた。
歪んだ神の時代を終わらせると決めたのは私。
ふたりきりで勝利の美酒に酔うよりも、さらなる成功の果実をより多くの者たちと分かち合うと決めて、旅立ちの朝にあの人と口移しで互いの魂を託しあった。
彼の魂は、漆黒の天使、そして純白の悪魔というカタチを取って、私を支える双璧となる。
迷いなく、惑いなく、確固たる信念によってこの子たちが支えてくれたから、私はこの場所へと辿り着けた。
世界の理に背くもの――神の断罪に否を唱えるあの人に与えられ、今や私の頭上にも輝いているであろうその称号がいっそ誇らしい。
魂が惹かれあったその相手をただ愛すること、それが罪だというのなら、私は喜んで彼とともに咎人となろう。
手が届かないと諦めて、ただ眺めていたあの日々に戻るつもりはない。
欲しいものは己の手で掴んでこそだと、私はあの人から教わった。
本能と理性の両極から、善も悪も断ずることなくただまっすぐに思い描いた理想へと突き進むことをあの人と自分自身に誓った。
そうして、ここへ辿り着いたのだから。
これまでの旅で出会った人々から託された願いと想いに、私の内で燃える生命の焔も糧にして、最果ての地にのみ喚べる異界の扉を、私はここに顕現させてみせよう。
手段は選ばない。
手段を選んで勝てる相手でもないとわかっているから、私はここから始めるのだ。
「神すらも愛の前には無力だと証明しましょう」
すべては病んだ神が閉ざしたこの世界にひびを入れ、革命を起こすために。
了
◆タロットカード:Ⅶ 戦車
キーワード:旅、成功、決意、目標の達成と勝利
Copyright RIN
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