巧妙なトリックに出会った時の感動
意外な犯行動機に出会った時の驚愕
『面白いミステリ』について考えた時、
自分がどこに反応してるのかってけっこう重要かもなと思う次第。
完全に好みの話なので、どっちがいいとか優れてるとかでなく、もうほんとに、「より好みなのはどっち!?」みたいな。
そんな私は「そこまでやるに足る動機を重視したい」派。
理解できなくても納得させられたい。
狂人なら狂人なりの筋の通ったものを見たいし、
狂人でないならないなりに、「あ、そんな動機もありか!!」となりたい。
愛憎渦巻くにしても、安易なものにはしてほしくないし、虚構の美学に則ってほしいという無茶な要求もしたい。
本格ミステリは様式美が存在するファンタジーなのだからして!
動機もどこか常軌を逸したものに見せかけてほしいし、一見理解できそうなのに、どっか歪な感じがいいのです!
というわけで、ゾンビや魔法使いふくめて特殊設定ミステリーも美味しくいただけます。
リアリティラインがあらかじめ提示されてるなら、そしてその世界観において成立するなら、どんなトリックでもヨシ!
その世界観でしか成立しないならなおヨシ!!
歪ながらも『必然性の悪魔』に自分が魅入られている自覚はあります。
なお、自分が書き手になった場合は、リアリティラインで悩むせいで、
「こんな理由でも人は人を殺せる……でもこんな理由でここまでやるのは解釈違い!!」
となって、ボツになることがまあまあ。
「なんでこの犯人、ここまでできたんだろうね?」