だって夢にも思わなかったんだ


「彼女が冷たくなった」

「お? なんかお前、やらかしたのか?」

「なんで俺がヤったこと前提なんだよ、その通りだけどな!」

「あってんじゃねーかよ。とっとと謝ってご機嫌取れよ」

「いや、いまさらソレしても手遅れっぽい気がする」

「……手遅れって……諦め早くね?」

「冷たくなってもそばにいてって、もう言ったし」 

「あれ、これ惚気? オレはいま惚気を聞かされた?」

「惚気っていうより、報告?」


お前は笑った。

笑っていたんだ。

幸せの形はそれぞれだしと、オレも笑って、そして別れた。



彼女がお前の部屋で物理的に冷たくなってたなんて、オレは夢にも思わなかったんだ。



*…*…*


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