◆オーダーメイド物語

【あなたの仕事をお客様視点で綴る物語】

 

▶︎ご依頼主:Tomoko様

・トランスフォーメーションゲーム

・ビリーフコード

・写真の撮られ方オンラインセッション

3つの仕事を手がけるTomoko様より、今回は、『トランスフォーメーションゲーム』にまつわるご依頼をいただきました。

 

人生を変えるワークショップーー変容をもたらすこのゲームの可能性とは。

まずは、ゲームの進行と心の変化を物語として追体験していただければ幸いです。

 

 

▶︎物語

 

  …*…光射す庭を歩むために~トランスフォーメーションゲーム…*…

 


「人生を変えられるワークショップ、トランスフォーメーションゲームへようこそ」

Tomokoさんの穏やかな笑顔と落ち着いた声が、私の中にすっと馴染んでいく。

トランスフォーメーションゲーム。
私がこのゲームの存在を知ったのは、偶然というしかないきっかけだった。
その不思議な響きが、人に関わる仕事をしていながら迷いの中にあった私の心の琴線に触れた。

トランスフォーメーション。
変容。

サナギから蝶に変わるように、いまの私から変わることがもしできるなら。
私にとっては、なにより魅力的な誘いの言葉だった。
スピリチュアルな人生ボードゲーム――人生の予習であり、復習だと伝えられ、私の心はさらにキュッと音を立てる。
それが、痛みなのか、驚きなのか、期待なのか、それとももっと別の何かなのかはわからないけれど、でも心が大きく反応したのは確かだ。
そして、私はここにいる。


用意されているのは、大きな一枚のゲーム盤と数種類のカードたち。
盤には、メビウスの輪とも花びらとも取れる形に展開されたスクエアと呼ばれるマスが連なっていた。
 

サイコロを用いて進めるこのゲーム盤の中には明確なゴールがないという。
そのわかり、4段階のスコアカードがその代わりになると聞いて、ぐるぐると巡る運命の輪を想像してしまう。
 

このゲームにまつわるいくつかのルールを教わりながら、これからここで起こるだろう出来事に胸の鼓動がほんの少し早くなる。
すでに何かが動き出しているような感覚にもなった。
 

そうしていくつかの準備を終えたのち、
 

「目を閉じて、リラックスして座ってください」
 

ゆるりと、Tomokoさんの声に従い、誘導瞑想によって私はゲームの世界へと誘われる。
 

「今ここに、意識を集中させます。それぞれが、自分の中に、深く入ります。その場所で、今日、ゲームをプレイするPurpose――目的を思い返します」
 

あらかじめ聞いていた通り、このゲームからどんなヒントやアドバイスが欲しいのかを宣言する場面が来た。
私は、本当はどうなりたいんだろう。
 

「今日、何を達成しますか、何を受け取りますか」
 

私は何に悩み、何を望み、そして何に迷っているのだろう。
言葉にしようとしたらとても表面的で、だけど、

『誰かの心を勇気付けられる存在になりたい』

ふと浮かんだのは、そんな想いだった。

「準備ができたら、ゆっくりとここに戻ってきてください」
 

ここは、この世界にあってこの世界にない、安全な領域で、特別な空間で、そして私が私として変わるための場所なのだ。
促され、安心できる場所を思い浮かべると、なぜか花が揺れる草原の中にテーブルと椅子を置いたお茶会の風景になっていた。
どこからきたイメージなのか、心の中でひっそりと首をかしげる。
その疑問の答えは、ゲームを終えた翌日に出た。
忘れていたけど、私は不思議の国のアリスの、あのお茶会のシーンが大好きだったんだ。

「誕生おめでとうございます!」

祝福を受け、現実の私からほんの少しだけはなれて、このゲームボード上に生まれなおした私が、自分の人生をスタートさせた。

「まずは、physical level 肉体レベルからのスタートです。では、ゲームを手助けしてくださるガーディアンエンジェル――守護天使を招きましょう。ゲームの間、ずっとあなたさまを見守ってくださいます」
 

カードに表示されたワードを聞いてイメージした天使は、なぜかすごい笑顔で背中を叩いてくれるような存在だった。
我ながら明るすぎて驚くけど、励まされ、応援され、勇気づけてくれる。
私が誰かにしたいと思うことを、天使が私にしてくれているのかもしれない。
思わずそう告げたら、ここでは現象すべてに意味があり、必要なことが起こるのだと、Tomokoさんは微笑んだ。
 

サイコロを振るたびに、私は私がこのゲームから得たいアドバイスを口にした。
変わりたいという願いを抱いて、こうなりたいと望む未来へ向かうことに、ひたむきとなれる。
意識はつねに、自分の願いにフォーカスされる。
サイコロの目に導かれ、止まったスクエアに記された指示に従い、そしてさらに提示される数種類のカードによって自分の内側と向き合うことにもなる。
 

カードは、私に問いを差し出す。

セットバック――青のカードが問いかける。
私の成長の障害や限界、それがどんな痛みによってもたらされているのか。
ソレを知り、取り除くことで、私は前に進むチャンスを掴む。
インサイト――黄色いカードが告げる。
私には見えていなかった私自身の強みを、これからやった方がいいことを、進むべき方向を。

トークン――赤いカードが促す。
寄り添うようにキーワードを示し、私に気づきをもたらしてくれる。
ソレを知り、私は確かな一歩を踏み出せる。

なぜ迷ったのか。
なぜ直感は働かなかったのか。
なぜ、と同じくらいに、どうするか、どうしたいのか、どう感じたのかを考えるシーンも多かった。


過去に起きたあの出来事がまた起きた時、同じ結果にしないためにはどう行動するか。
いま、私は何を感じているのか。
 

人生の予習であり復習だというその言葉の通りに、私はゲームを進める中で幾度となく過去に触れ、自分の思いに触れ、自分の内側に押し込んでいたものに触れる。
傷みも、悲しみも、苦しみも、そして喜びも。
 

弱くて怖がりで『傷つきたくない』と怯える私に、ゲームというフィールド、そして、Tomokoさんという存在が、やさしく包み込んで、大丈夫だと告げてくれる。
守護天使が私の背に手をそえ、そばにいると励ましてくれている感覚さえする。
だから、進めた。
自分の内側に問いかけ、ふたをしていた記憶たちすらも丁寧にすくいあげて、紐解いていけた。
緊張でかたくなっても、わけのわからない感情で涙があふれても、言葉が時につかえても、絶対的な安心感が私を支えてくれる。
Tomokoさんの静かでやわらかなまなざしは、全てを見通しているようにも、信頼を寄せてくれているようにも取れて、心の奥底でよどんでいた痛みもわだかまりも、癒しでいける気がした。
不安も、恐怖も、苦しさも、いま私はひとりで立ち向かわなくていいのだと勇気をもらえた。
自分を、過去を、これまでのいろんなこと、赦せる気がしたのだ。
 

そうして、これがさらに私の願いの輪郭を明確にして、自分自身の心を深く深く掘り下げていくことになる。

人は見たいものしか見られない。
 

思考が言葉となり、言葉が未来を作るというのなら――私はこの瞬間、繰り返し自分が求めるものを口にし、そのために何ができるのかを真剣に考え、心が本当に望む方へ言葉に換えた分だけ、自分も変わっていけるのだろう。
心理学の世界には、リフレーミングという言葉がある。
事実の意味づけ、枠組みの解釈を変える。
体験を経験へ、経験をより良い形へ。
私は私の世界の定義をし直しているようにも思えた。

ゲーム盤を通して、『私の人生』が、目の前に大きく広がり、紡がれていく。

信じてもらえるだろうか。
魂の旅、心の冒険、あっという間に流れている時間の中で、私は確かに過去と未来と現在とを行き来し、旅をしたのだ。
悲しみも、痛みも、喜びも、願いも、小さなカードに託して抱きしめ、味わい、あるものは手放し、あるものは残して。
この驚きを、ゆらぎを、ふるえを、内側からあふれてくるものを、なんと表現すればいいのか、いまはまだわからない。
でも、このゲームを始める前の私とはすでに違うのだということだけはわかる。
しかも、あふれかえる感情と情報のなかで、Tomokoさんは、これからなすべきための作戦会議までひらいてくれた。
 

そこにあるのは、カウンセリングであり、コーチングであり、ヒーリングだ。
 

自分の心の声を聴き、導かれ、癒され、励まされ、決意し、一歩を踏み出せる。

「今、この過去からの痛みを手放すチャンスが来ました。人生は選択の連続です。今、ここで痛みを手放すのも、抱えたまま進むのも、選択です。さて、あなた様は、この痛みを手放す準備はできていますか?」

いつかこうなりたいと思っていた、あの気持ちを思い出す。
始める前に諦めてしまうのは、私の悪いクセだと知った。
だけど、今日ここで、なりたい自分になるのだと決めたから、自分の好きに正直でありたいと思えたから。
私は、私の選択をここに宣言する。
このゲームは、終わりではなく、はじまり。
変容の種を撒き、その芽吹きを迎える光射す庭へ、私は今日の旅を繰り返し反芻しながら前に進んでいく。



Copyright RIN
*注釈:実際のゲームではより長い言葉での誘導瞑想となります
 

・…*…*…*…・

 

◆Tomoko様

その安心感と信頼感は、積み重ねられてきた経験と裏打ちされた矜持によるものだと感じさせてくださるTomoko様。

ぜひ、この世界に触れていただければと思います。

 

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