表紙に惹かれて手に取った、誠文堂新光社発行の《純喫茶とあまいもの 京都編》。


いわゆる旅雑誌的な名店紹介ではなく、しっかり読み物として面白い一冊なのです。


京都で営む純喫茶を取り上げているですが、写真がとにかく眼福。

タイトル通りに、そのお店の推しとなる甘いものを中心に、美しい内装も豊富に撮られていて、喫茶店が持つ非日常的空間の魅力も一緒に伝わってくるんです。

しかも、エッチングが施された真鍮のテーブルや、店主こだわりのステンドグラス、それぞれのお店のシュガーポットなどなど、細やかな点もクローズアップ。


そして、なぜそのお店を開くに至ったのか、なにをこだわりとしてるのか、メニューの秘話ーー冗長とならなず、でも物足りなさもない文字数で店主から聞いた話をまとめられているところも好印象なのです。

文体も軽やかで温かみもあり、各お店ごとにそれなりのページが割かれて綴られているところも嬉しい。

店内装飾としての美術品紹介やコラムにもワクワクしちゃいます。


いつか、そのお店が持つ世界観に直接触れに行きたい。

どのお店にもそんな想いを抱かせてくれる一冊でした。


カフェ好き純喫茶好き旅好きにオススメ!



純喫茶とあまいもの 京都編 | 株式会社誠文堂新光社