ご縁があって参加できた『アドラー式人材育成』のワークショップにて、こんな質問がありました。


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【質問】

配属で任された役割として職場改善したいのにうまくいかないんです。


【講師の回答】

それは、"自分は正しいことを知ってる"という無敵状態が周りに透けて見えてるから上手くいかないんです。

『無敵状態』の人は、相手の話を聞かないので。

もし、改善や改革をやるなら、そーーーっと、気取られないようにこっそりと。

抵抗されたら、スッと引っ込めること。


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これは看護現場に限らず、あらゆるところで共通する事柄な気がします。

経験があるからこそ起こりやすい摩擦。


転職や異動した先で、ついつい目についてしまう業務のアレコレ。

非効率に見えたり、安全に思えなかったり。

でも、いざ自分が職場改善に取り組んでもなかなかうまくいかない。

なぜ???


この疑問への答えがすっきりと言語化されてました。


たしかに、私自身を振り返ってみても、

『自分は正しい』という目線だったり、上から依頼されて配属された場合、とかく『問題点』にばかり目が行きがちだったんですよね。

意識無意識は別にして、一気に変えようと声高に主張してたかもしれません。


そういう時って、その職場がこれまで積み重ねてきた歴史とか事情とか、諸々の背景を無視してしまいがちなんですよね。


・このルールができたのは、こんな出来事があったから

・ここでこれをするのは、こんな理由があるから


それを無視されたと感じたら、相手は絶対話を聞いてくれないです。


あなたにも、他人から何か指摘を受けた時、

「何も知らないくせに」って思ったことはありませんか?

その内容が正しくて、実際に改善につながるのだとしても、気持ちとして受け入れがたい、という経験は?


これは結局、


・こちらの気持ちを無視して正しさを押し付けようとしてる

・相手との間に信頼関係ができていない


逆を言えば、事情を聞いてくれて、信頼関係もできていたら、改善策を受け入れる気持ちにもなれるかもしれないってことに。


・『自分は正しく、相手は間違ってる』という目を一旦捨てる

・その職場で起こっていることの背景や歴史に目を向ける

・信頼関係を築き、自分の味方をすこーしずつ作っていく


職場だけに限らず、その場所で何かの改革を成し遂げるためには、多分これが最低限必要なことなのかも。

そんなことを考えられたワークショップなのでした。