ご縁があって、アドラー式人材育成のワークショップに参加してきました。

そのなかでとても興味深い知見を得たのが、

《生存者バイアス》という考え方。


『私達はずっとこれでやってきたんだから、あなたにもできる』

『ここでやれないなら、どこにいってもやれない』


これに違和感を覚えたことはありませんか?

私はずっとモヤモヤして言語化できてなかったんですが、『生存者バイアス(別名:成功者バイアス)』の視点を得て、とてもスッキリと腑に落ちました。



問題▶︎新人さんが「自分はできないから」と言って辞めていきます。


回答▶︎本当にできない場合が多いし、期待されなければやれるという想いもある。

そもそも、期待をかけ過ぎ。

"自分もできたから"は、生き残れた人たちの言葉であり、そもそも生き残れたのも半分は偶然。


ここで改めて紹介されたのが、生存者バイアスという考え方だったんです。


その人がある方法で成功したからといって、同じ方法で成功するとは限らない。

ある特定の状況&条件下であるにも関わらず、あたかも「だれもがこうである」という誤った認識を生み出す。


確かに、そのとおりなんですよ。


自分もまた、いまの職場にとどまれているのは、環境になじめているのは、人との出会いとか、様々な要因の結果なのかもしれない。

人が次々辞めていくなら、改善すべき点があるはずなのに、その問題点が見えなくなってしまってる可能性も高いわけです。


とりわけ、医療は患者さんの命に直結する特殊な現場であると同時に、実際、とても閉鎖的な組織だと思います。

だからこそなおさら、その組織で培われた独自の風土が強固で、変わらないし、変えにくくもあります。


でも、そのままでいいわけじゃないんですよね。


本当にこのやり方でいいのか。

もっと別の方法があるのではないか。

根本的に見直すべき点はないか。


新しく入ってきた人たちが生き残れるために何ができるか、再考する貴重な機会にもなったワークショップなのでした。