『建築知識』がすごいのですよ!
いわゆる業界誌的な位置付けでありながら、専門性はそのままに、素人にもたまらない特集を次々と打ち出してくれちゃうのです。
中でも、『建築知識2021年12月号』は『洋風建築・洋館の用語図鑑』。
洋館好きはもちろん、本格ミステリ、あるいは(異世界)ファンタジーを創作する字書き絵描きさんにも全力でオススメ!
各年代や国別の建築様式に留まらず、屋根や窓、扉、椅子、テーブル、といった調度品にまで、詳細な図解と用語解説がついてきます。
「ほら、あれ、あの窓の部分」「あの、なんかいい感じの椅子のあれ」とか、「なんだっけ、あの洋館の塔みたいなやつ」に、めちゃくちゃ細やかに答えてくれます。
かつて読んだミステリ小説の中で、探偵の助手役の推理作家が取材シーンで言っていたのです。
描写のために自分は名前を知っておかねばならない、と。
その小説で、マントルピースって言葉を知り、同時に、絵で見せられない光景(イメージ)をどう読み手と共有するか、という手法も学びました。
痒い所に手が届くのみならず、新たな発見と創作意欲を刺激してくれる良書。
その時々で用語解説だけでなく、デザイナーやイラストレーターのための描き方特集などもあるので、ぜひぜひチェックしてみてほしいです。
大きめの書店の専門雑誌コーナーにはバックナンバーもあり。
欲しい号の取り寄せもできますし、要望が多ければ再販もしてくれるので、公式さんチェックです。