あなたは当たって砕けろ精神で行動するタイプですか?
それとも、失敗しないことを最優先にするタイプですか?
ミスをすること、あるいは恥をかくこと。
それを極端に怖がってしまうと、
「やったことしかできない」
「やっていないことはしない」
というメンタルでかたまり、身動きが取れず、次に進めなくなってしまいます。
そもそも、はじめからできる人はそうそういません。
やったことがないのだから、できなくて当たり前。
なんなら、知識があって(勉強して)、イメージトレーニングも万全であったとしても、体(技術)がそこに追いつかない、頭が真っ白になる、ということはあるあるです。
逆を言えば、
やってみる(チャレンジしてみる)から、どこでつまずくのか、どこができて、どこを改善すべきかがわかるんです。
そして、課題が見つかり、練習をして、試行錯誤を積み重ねていくと、「できるようになる」。
その過程では、
できない自分に落ち込むかもしれません。
けれど、つぎはどうするかを考えて、できるようになれた時ーー
そこに「あなたの成長」があり、「できた自分」という自信が生まれます。
理想と現実のギャップを知らなければ、その溝は永遠に埋まらないですし。
もちろん、当たって砕けてしまうと大変なので、大怪我しないようにセーフティネットは必要です。
また、医療現場はともすれば患者さんの命に直結します。
それゆえに、ミスは重く心にのしかかってきます。
だからこそ、安全対策とともに、転び方、起き上がり方、助けられ方、助けの求め方。
それも一緒に学んで行けたら最高です。
そして、新人指導にあたる諸先輩たちは「できないからやらせない」「できないからこれだけさせる」ではなく、
・どうすれば安全にチャレンジを重ねられるか」
・失敗を責めず、次につなげられるように、どうポジティブに新人へ返していくか
・できたところをいかに褒めて評価するか
にぜひチャレンジしていだだけたらな、と思うのでした。
同時に、
「この失敗はどのレベルのものなのか」もぜひ伝えてあげてほしいです。
・生命の危機に直結する
・放っておくと後々危険だけれど、この段階ならまだ問題にはならない
・医師へ報告し、経過観察でいい
・ミスの直前で気づけたから問題ない
・日付や時間をずらせば問題ない
他にもさまざまな段階があります。
この段階を全部ひとくくりにして、「重大な事故を起こした!」と思わせてしまうと、相手は潰れてしまうのです。
チームからもらえる安心感は、成長過程のトライ&エラーの痛みを和らげてくれる効果絶大。
ぜひ指導する側される側ともに、チャレンジの機会とリカバリーの機会を作っていただけたらなと思います。
したことがないことはできない。
そこに新人もベテランもありません。
失敗もつきもの。
先輩たちができていることは、失敗と成功を積み重ねた経験があるから。
可能な限り安全に、守られながら、課題を見つけながらチャレンジしていけば。
「できないことができるようになる」達成感と成長の自覚、そして自分への信頼という贈り物があります。
それを現場全体で分かち合えて喜べたら最高ですよね。