今回は、以前かさこ塾で行った『自分が伝えたいこと』プレゼンを基にした記事にしてみました。

伝えたいこと→
・看護師にも仕事や生き方の相談をできる相手が必要!
・全部ひとりで抱え込まなくていい!

では、何故それを強く伝えたいのか。

みなさんは看護師の離職率をご存じですか?
毎年5万人以上の看護師が誕生しているのに、やめる看護師がそれを上回っているのが現状です。

過酷な労働
命の重責
複雑な人間関係

看護の現場はストレスでいっぱいです。

なのに、自分が苦しくても相談できる人がいず、辛さを抱え込んだまま挫折してしまうことも。

かく言う私も、新人一年目で挫折を経験しました。
仕事のミス(インシデント)を繰り返し、上司に向いてないと言われ、病院を変えても続かず3年でリタイアしました。
職場には相談できる人はいず、愚痴で終わってしまう。
親や友人が大丈夫と言ってくれても、不安はなくならず……

どうしたらいいのか分からないまま、どんどん自信を無くして追い詰められ、自己否定から抑うつ状態に。

もし、あの時に相談できる人がいたら……

数年後、看護の道に戻る機会をもらいました。

そこでは、仕事の上での躓きやもやもやを相談できる人がいました。
しかも、何もできないといった私に対し、

・患者さんとじっくり話すことができる
・一歩ずつコツコツ積み上げていくのが得意
・仕事が丁寧で勉強家

そんな特性があることを繰り返し言ってくれ、励ましてくれました。
下手なことを言えば職場にいずらくなるのでは、という不安もありましたが、

・直属の上司ではなかったことで、フラットに相談できたこと
・常に肯定的なフィードバックをくれましたこと

この2点は大きかったのを覚えています。

そこから、私自身も同じような体験を持つ方の相談相手になりたい、と考えるようになりました。

そして、その想いがより強くなったのは、数年前に札幌で起きた【新人看護師自死】という哀しく取り返しのつかない事件から、です。

誰かが手を差し伸べられたはず、という、その【誰か】の存在を知ってほしい。
そして、プロの知識と技術を求め、キャリアコンサルタントの資格を取得。

専門領域というのは、現場を知っているかどうかで変わる難しい問題が多々あります。
だからこそ看護師兼キャリアコンサルタントに相談することができれば、そのメリットは大きいと考えられます。

・直接の利害関係がないから、安心して話せる
・見方、捉え方をかえ、前向きになれる
・もやもやイライラが解消される
・同じ専門職として、現場の困ったの解決策を一緒に考えられる
・自己肯定感がアップする

なりたくて選んだ看護師という道。
その道の途上で、自身の人生や命、在り方を見失うことがないように。
こんなはずじゃなかった、という哀しさを少しでも減らせるように。


今は、こちらのブログで《看護師あるある》などを発信しつつ、看護職で作ったキャリアコンサルタントチームや、新人看護師育成ゲームを作成した地域医療安全チームに所属して活動しています。

誰かに話すことで、ひとりで抱え込まなくて良いんだと気づけたら。
話すことで気持ちの整理ができたり、選択肢をふやすことができたら。

その想いが、必要としている人に届くまで、積み重ねていこうと思います。