数か月ぶりに親戚の叔母から電話があった。

母の妹で幼い頃からお世話になって来た叔母である。

「ご主人も娘さんも元気?」

「おかげさまで元気よ、娘も社会人スタートしたよ」

などと話しながら、頭の中ではすごいスピードで、

私が離婚したと知ったら叔母はなんて言うだろう?

ほかの親戚の叔父や叔母になんて伝わるだろう?

そんな思いがぐるぐると駆け巡っていた。

 

親戚だけではない。

友人、ご近所、職場の人達、…

これまで幸せを装ってきてしまったのでさぞかし皆さん驚くことだろう。

 

きっと、

「還暦過ぎて残りの人生が見えて来て、健康であることのありがたさを身に染みて感じる歳になっているのに、今更離婚してひとりになって、もし病気になったらどうするの?

なんだかんだ言っても添い遂げた者が勝ち、ひとりは寂しいよ」

 

「なんの不満があるの?

旦那が一生懸命働いて稼いできてくれるから不自由のない生活ができているんでしょ」

 

口には出さなくてもそんなふうに思うだろう。

重々分かっている。

 

それでも別れようという気持ちがぶれないのはどこから来ているのだろう、と考えてみた。

「私が私自身を大切にしたいから」

そんな気がする。