「サイコだけど大丈夫」2020
<あらすじ>
幼い頃に両親を亡くし、自閉症の兄の世話をしながら精神病棟の保護士として働くムン・ガンテ(キム・スヒョン)と、母の精神的な虐待で愛を知らずに育ち、傍若無人で自己中心的、そして美しい刃物が好きな「サイコパス」となってしまった童話作家コ・ムニョン(ソ・イェジ)が次第に心を開き惹かれあい、愛を知っていくラブストーリー。
<感想>★★★★★
久々の満点!
正直、キュン要素は5点満点中2点くらい。
シリアス要素が強く本来なら私の好みからは外れてくるはずなのですが、全体的にすごく良いドラマでした。
脚本はジョヨンさん、私の見た中ではお初です。
監督はパク・シヌさん、「嫉妬の化身」の方でした。
何が良いかというと、まず映像!
画面転換の仕方がよく考えられていて面白かったり、雨や雷などをすごく上手に演出に取り入れていて映像が美しかったり、見ていて飽きない。
そして、ストーリー。
何度も泣きました。嗚咽しそうになる場面もありました。
ムン・ガンテとコ・ムニョンの心の氷が次第に溶けていくその様が本当に見事に描かれていて、ギューと胸が締め付けられるような感覚になりました。
最後に、キャストが最高。
キム・スヒョンくんの演技はいつも通り素晴らしい。
心の機微が表情や仕草に滲み出ていて、お見事!!!と拍手したくなる場面多数。
あとはお兄さん!自閉スペクトラム症の役が本当にお上手。
話し方、表情、動き、何をとっても完璧でした。
そしてヒロインのソ・イェジ。「サイコパス」を調べてみると、
———
一般人と比べて著しく偏った考え方や行動を取り、対人コミュニケーションに支障をきたすパーソナリティ障害の一種で、サイコパスの主な症状として、感情の一部、特に他者への愛情や思いやりが欠如していることや、自己中心的である、道徳観念・倫理観・恐怖を感じないといったことが挙げられます。
———
とのこと。コ・ムニョンは全くその通りのキャラクターでした。
ソ・イェジさん私生活の方では色々問題になっているけれど、顔の美しさ、スタイルの良さ、ファッションの奇抜さ、声の低さ、全てにおいてこの役にこれ以上合う人はいないのではと思うほどのハマり役でした。
全体的に本当に良かった!!!
ちょっと重めだし最初ホラーっぽいし嫌だなぁ、なんて思って見ていたけれど、最後まで見てよかったドラマです。
最後に、ちょっとだけツッコミを。
ネタバレありなので、見ていない人はここまでにしてください。
↓
↓
ネタバレ本当にしますよ
見てない人はやめた方が良いと思います
↓
↓
ムニョンママ、ちょっと無理がありましたよね。
インタビューで「9話くらいから少しずつ出していいよ」と言われてその辺りからヒントを出していた、と役者さんがおっしゃっていました。
遅すぎません? 最初からもっとわからないようなヒントを出して欲しかったなぁ。
だってママもサイコなはずなのに最初の方は性格が出来すぎている。
演技してました、という設定だったとしてもちょっと無理があるなぁ、と思ってしまいました。
それに、海に沈められたはずなのにどうやって逃げ出したのでしょうか!?
最大の謎です。
でも、この人じゃないといいな、違うといいな、そうかな、いや違っていて欲しい、、やっぱりそうだったか~….うわー鳥肌…という気分を味わえたので、そういう意味では面白いストーリーでした。