毎回同じ感想になってしまうんだけど、穂香が可愛い。

何だろ、この波瑠さんのお芝居から自然ににじみ出るキュートさは!

 

今回のエピソードは、特に前半が波瑠さんのお芝居の醍醐味。

波瑠さんのビジュアルの美しさは、花妻(前田拳太郎)とのラジオ相談シーンから始まって、ビア・フェスタ、そして酔っぱらって山本(高杉真宙)とふたりで歩く夜道、思わぬ告白で呆然とする玄関シーンまで、途切れることなく続く。

特に、山本のことを意識してはぐらかすようにはしゃぐ酔っ払いシーンは最高。山本に真剣な顔つきで問い詰められて、目をそらすように、神妙になってしまう穂香が何とも愛おしく。

 

また、今回うならされたのは、赤嶺(仁村紗和)との絡みのお芝居。

仁村紗和のわざとらしくオーバーなまでに戯画化された高飛車バブリー女の芝居に対して、波瑠さんのお芝居は、それをちっとも不自然に感じさせない完ぺきな受け。

だから、赤嶺が必死になって穂香と古賀(中村蒼)をくっつけようとするのが、あれこれ裏目に出て、ちぐはぐな展開になるのを、違和感なく素直にけらけら笑って観ていられる。

キャラクター間のこのアンバランスさが見応えにつながるってのも新鮮な感覚。

赤嶺の穂香に対する感情も絶妙なラインで表現されていて、もっとこの二人の絡みのシーンをたくさん観たい。

 

あと、SNSとか世間一般的には、山本の気持ちに気づかず、山本を傷つけてしまう穂香の鈍感さに呆れる感想もあるようだけど、そこはちょっと違うかな。

これ、穂香は、山本の気持ちに気づかないのではなく、気づいているからこそ、逆に怖くなってしまっている。気になっているだけなら引き返せる、と自分に言い聞かせ、仕事に没頭することで気持ちをごまかそうとし、無意識に古賀を巻き込んで、何とか山本との関係のバランスを保とうと、穂香なりに懸命になっている。

このあたり、単純にフラットなロマンティック・コメディにならない、波瑠さんの奥行きのあるキャラクター表現はさすが、だと思ってる。

 

まあ、総じて、このドラマ、波瑠さんのお芝居とビジュアルを活かして、穂香という主人公の魅力と、山本はじめ、あこぎに振り切った表現の個性的キャラクター群の関係性、やり取り、キャラクター・プレイを楽しむのが見どころ。

確かに、ストーリーもプロットもかなり軽くて薄いけど、これまでの波瑠さん主演のドラマとは一味違う面白さがそこにはあると思ってる。