「#リモラブ」が終わってから、もう3か月近くも波瑠さんの出演作品情報がなく、撮影目撃情報はあってもあまりに断片的だし、退屈しのぎで観ていたディズニー+の「ワンダヴィジョン」(感想は割愛(笑))も終わってしまったし、閉塞感を駄文連ねてごまかしてみようかと思って。

 

で、徒然にネット検索とかしてたら、gooランキングとやらいうサイトに「既に続編を心待ちしている令和のテレビドラマランキング」なる記事があって、ウェブリサーチのアンケート結果を発表してるんだけど、なんと続編熱望の1位が「#リモラブ」で3位にも「G線上のあなたと私」がランクインしている。

前から何度も書いているけど、この手のランキングとかアンケートとか、そもそもドラマの視聴率だって映画やドラマの受賞履歴とかだって、世間の評判の類はまったく信用していないし、てか、世間や業界やマスコミや評論家そのものを信用してないし(笑)。

で、このランキングの結果自体はどうでもいいんだけど、そもそも波瑠さんって、女優として、あるいはタレントとして、こういうランキングとか、まったくと言っていいほど名前が出てこない傾向にあって、自分から見て、いや、客観的に見ても、その素晴らしい魅力とはあまりに不釣り合いに、世間や業界から等閑視されてるな、と思ってたのが、どうして今回のランキングだけ、いきなりこんな上位に2作品も選ばれてるのか、いい意味で不可解(笑)。

 

ということで、ちょっと考えてみたんだけど。

 

まず、これはあくまで作品に対する期待であって、波瑠さん個人の評価云々ではないということ。いや、これもいい意味で言ってます。

波瑠さんが、女優だとか、タレントだとか、そういうランキングで名前が出てくるのが稀なのは、芸能人としての自己アピールが希薄、素のキャラを前面に出すことがほとんどないし、あくまで役者として、役を演じていなければ自分は何者でもない、というスタンスにしっかりとぶれない芯が通っているから。「自分」によって役が汚されることがないから、芝居に余計なえぐみも雑味もない。どんな役の根底にも、どこか清々しさ、健気さに支えられた、真摯なリアリティーがある。だから、波瑠さんの魅力は、常に作品を通して、その世界観の体現と演じるキャラクターへの共感や感情の共鳴によって成り立っている。

そういう意味で、波瑠さんが評価されるときは、いつだって必ず作品とキャラクターが評価されるときなのだと思う。

 

今回のランキングで言うと、続編が心待ちにされる、というのは、まさにドラマの世界観とキャラクターの魅力に繰り返し何度も、いつまでも観ていたい中毒性があるってこと。

そういう、いわゆる沼にどっぷりはまる感覚、というか、この世界とキャラクターがどこかに実在してほしい、いや、実在するんじゃないか、だったら、続編だってあるはず、という感覚。

これ、波瑠さん演じるキャラクターと出演作品に共通する独特のリアリティー。

で、忘れてならないのは、波瑠さんの共演者、というか、共演するキャラクターの魅力ということも重要。波瑠さんのお芝居を観ていていつも感嘆するのは、相手役の魅力や個性を活性化し、さらにそれを増幅するような、作品世界の中での相乗効果のようなもの。例えば、「あさが来た」の玉木宏、「世界一難しい恋」の大野智、「ON」の林遣都、「オズランド」の西島秀俊、「G線上のあなたと私」の中川大志、そして「#リモラブ」の松下洸平、皆ベストの芝居で、相手役のファンだった人にさえ、相手役として波瑠さんの魅力が評価されることが多いように思う。

 

あと、今回のランキングについては、これってそれなりの組織票があるってことだよね。「リモラブ」も「G線」も視聴率や一般的認知度を考えたら、こんなに上位に来るって、ちょっと考えられない。いや、これも悪いことじゃなくて、それだけ、たとえ特定少数であっても、コアなファン層に深く強く刺さったドラマだということなんだと思う。

まあ、自分が波瑠さんのファンなのも、そういうところあるんだけど(笑)。

分かる人には分かる、それでいい、って何だか非常に上から目線で申し訳ないけど(笑)。

それもこれも、観る者を作品世界に強く引き込む、ビジュアル含めたトータルでの波瑠さんのお芝居の力なんだよなあ。

 

ついでに、これは完全な蛇足だけど、波瑠さんの出演作品で続編希望が寄せられてるのって結構、波瑠さんがいわゆる「ツンデレ」キャラクターを演じたものが多いような気がする。

今回のランキングでも「リモラブ」の美々先生なんか典型的だけど、「BORDER」の比嘉ミカ(デレは微妙)、「セカムズ」の柴山美咲、「もみ冬」の北沢知昌、それと「サバイバル・ウェディング」の黒木さやかも編集長にはツンで柏木王子にはデレだし。視聴者の心を揺さぶる「ツンデレ」キャラ特有のキャラクター心情表現の微妙さがほんと絶妙なんだよね。キャラクターの根っこにある「健気さ」や「一途さ」がぐっと胸に染みてくる感じ。

「ツンデレ」キャラとは言い難いけど、「G線」の也映子も、人間愛と恋愛の間で揺れ動くキャラクターには、波瑠さんでなければ実体化困難な独特の魅力があったし。ま、これ、ツンデレは、むしろ理人の方だったんだけど(笑)。

 

ああ、波瑠さんのお芝居の魅力を書いていたら、次の作品が早く観たくてたまらなくなってきた。でも、しかたない。今はまだ、過去作品を何度も観て、その世界にどっぷりはまっていよう。続編じゃなくても、本編だけだって、何度観ても十分繰り返し堪能できる。

これこそ、まさに波瑠さんファンならではの醍醐味(笑)。