本当なら昨夜第7話の放映があったはずなのに、一週お休みで非常に残念。って、感想書くのもかなり遅くなってしまって。

 

第6話は、ようやく美々先生の健気な思いが青林に伝わり、不器用な二人が結ばれて、この上なくハッピーな気分。

でも、そこへ至るまでが、とにかく面倒くさくて、じれったくて、見ていてとにかく可笑しく、辛く切なく、そしてどきどき心ときめく、という感情が上へ下へ、右往左往(笑)。

自分が草モチだと名乗れずに一人悶々とする美々先生も、傷つくことを怖がってちゃ恋なんてできない、という八木原の言葉で背中を押され、思い切って告白(?)のメッセージを送る。と、これで吹っ切れたのか、感情のモードがもう一転(笑)、シィーシィーシィーとか、謎のるんるん気分で返信メッセージを待って、スマホを宙に振ったり(笑)。健康管理室のみんなに応援され、人間ドックのペアチケットとか、ペア弁当を五文字に横取りされるとか、小ネタも笑えるし、極めつけは、中庭でSNSのメッセージを見てる青林と遭遇しての生草モチと生檸檬のとんちんかんなやり取り、イタズラはやめませんか、とか、なりすまし?とか焦る青林に、私が草モチです、と直に話しかけてにっこり微笑む美々先生に、パニックになって取り乱す青林。で、その様子を見てヘレン・ケラーの覚醒に譬えるとか、頭お花畑すぎておかしいでしょ、美々先生、ってこのシーンは、ほんと久々にテレビドラマ見ていて、げらげら声を上げて爆笑。いやあ、おなかが痛い。

でも、帰り際の夜のロビーでは、今度はまた二転。SNSから気持ちがこぼれちゃって、と切々と思いを告げる美々先生に向かって、好きです、草モチさんのこと、でも、それは美々先生じゃないんですよね、美々先生のことはよくわかりません、と言う青林の言葉にショックを受ける美々先生。が、とっさに、勘違いしないでください、自分も青林さんのことはよく分からない、と平静を装った固いガードで自分の心を守ってしまう姿に、心がきゅっと締め付けられる。お互いにマスクを直してあげるシーンとか、相手への優しい気持ちがそれぞれににじみ出ていて、なんて切ないこと。

強がっていても、家の窓辺で一人そっと涙する美々先生が愛おしくてしかたない。

ただ、またまた三転して、意外な語学堪能の、有能アピールのコント(笑)からの、海外拠点より次々寄せられる社員の家族の悩みにも、バカ丁寧に親身で相談に乗ってしまう青林の根っからのお人好しさ、五文字曰く、受け止め男子の一面に、自分の好きな檸檬の真の姿を見たようで、やっぱりふたをすることはできない恋心を新たにする美々先生。

以前の懐かしい檸檬とのやり取りを読み返しながら、青林を待って、檸檬さんと呼びかけ、勇気を出して食事に誘うシーンは、人を好きになることのほのぼのとした喜びがしみじみ伝わってくる。

そして、何と言っても今回のクライマックスは、美々先生の告白シーン。ラーメン屋台での爪楊枝ばらまきとか、微笑ましい二人を暖かく見守りつつ、このまま今回のストーリーは終わりかな、とちょっとさみしい感じだったのが、青林の「あると思います」の言葉にひっかかって、もやもやした気持ちの原因がかつて、命より大事なものがありますか、という美々先生の問いへの青林の返答だったことに気づき、あなたの命より大事なものになりたい、と心から絞り出すように訴える美々先生の健気さ、涙ぐましい一生懸命さに感動。

で、また、例によって、青林のぐだぐだ、回りくどいあーだこーだが始まって、しびれを切らした美々先生が、ぐじゃぐじゃ言ってないでっ!、・・・どうなの?はっきり言ってよ、っていちゃこら嫌いの美々先生からの壁ドン、このセリフのトーンも絶妙。

後はひたすら幸せな展開。良かったね、やっと恋が叶って、美々先生。

 

今回印象的だったのは、波瑠さん演じる美々先生のコメディーからセンチメンタルへ、センチメンタルからロマンティックへ、というお芝居の目まぐるしい変化の、それがまったく違和感なく、表面だけの描写に流れることもなく、一貫した魅力的なキャラクター表現となって、観る者を引き付けるドラマチックな楽しさ。だけじゃなく、相手役・青林を演じる松下洸平の見事にキャラクターにフィットした味わいの面白さ。

ネットとかのドラマの感想見ると、青林というキャラクターには、賛否両論あるようで、煮え切らない、頼りない感じが苦手とか、役者のオーラの薄さ(?)とかイメージの凡庸さに文句を言ってる人もいるようだけど、自分はこのキャラも役者もすごくいいと思う。

このドラマのテーマ、なのかどうか分からないけど、ステレオタイプの恋愛のあり方への疑問に加え、恋愛における「男らしさ」の意味とかにも疑問を投げかけているんじゃないだろうか。ランボー(シルベスター・スタローン)のようないわゆる「極上ステーキ」が象徴する強さとかタフさとかではなく、競争での勝ち組ではなくても、他人に共感し、共感する他人のために「ケアの役割」を進んで引き受ける、男女逆転だって全然かまわない、そういう人間の魅力。それが、お互いに孤独な現代人の心の真ん中にぽっかり空いた穴を埋める、大切なピースなのではないか。そして、さらに言えば、自分の殻の中の思い込みでその大切さになかなか気づけない、そういう自分や相手の素の姿を知るきっかけが「リモラブ」なのではないか。

なーんて、コメディーなのにそんなことにもあれこれ思いをはせる。

 

とか、いやあ、一週観ないだけで、結構ロスだなあ、

予告動画もやっと更新になったけど、なんだか次回もあれこれ浮かれた、賑やかそうな展開みたい。てか、恋に舞い上がった美々先生のキャラ崩壊(?笑)にますます拍車がかかりそうでちょっと心配(笑)。でも、まだ7話だよねえ、このまま美々先生のハッピーないちゃこらが続くわけないよね、当然二転三転あるだろうし、コメディー要素が増えるのはウェルカムだけど、お願いだから、恋の反動で美々先生が辛い思いをしない展開でありますように。