ある患者さんのblogに

通院している病院に

「患側からの血圧測定・採血

抗ガン剤以外の点滴を可とします」

という掲示がされていたと

記されていました。

 

 

当然

リンパ浮腫ケアに携わる

医師や看護師の意見を

参考にされての事と思います。

 

 

私も概ね賛成ですが…

 

 

なぜ概ねかというと…

 

 

やっぱり

優先すべきは健側だと

思うからです。

 

 

そして

健側で難しい時は

やむを得ず患側で

というスタンスが大事だと

思います。

 

 

ただし

点滴には懸念があります。

 

 

 

私は以前こんな経験をしました。

 

 

術後十年以上経過

センチネルリンパ節生検の

乳がん患者さんを紹介されました。

 

 

既に手指・手背まで浮腫み

圧迫療法が必要な所まで

増加していました。

 

 

残念ながら

この患者さんには

リンパ浮腫0期の

認識はありませんでした。

 

 

二人で原因を探りました。

*体重増加はない

*蜂窩織炎のような炎症既往はない

*利き手ではない

 

 

カルテを遡ったら

消化器系の検査で入院されていました。

ご本人に確認したら

患側から連日点滴をしていたことが

分かりました。

 

 

断定はできませんが

消去法でいくと

リンパ浮腫発症のきっかけは

それ以外考えられない…

という結論に至りました。

 

 

タラレバになりますが

リンパ浮腫0期の認識があれば

違っていたかも知れません。

 

 



なので…

採血・血圧測定は

問題ないと思います。

 

 

しかし…

点滴の場合は

アフターケアや

アフターチェックは

いつもより

丁寧に

慎重に

お願いします。

 

 

 

 

リンパ浮腫ケア看護師

福井由紀