テレビが例によって声高に
スキャンダルなどを報じる朝、
雨音の中にくっきりと鴬の調べが聴こえ、
あわててテレビを消した。
冬だなと思うときも少なかったのに
寒いから桜は咲かないっていうので、
春もないのか!と思うけれど
鴬はちゃんと
もう2週間以上前から鳴いている気がする。
鳥の歌う調べはどうして鳥によって
こんなにさまざま違うのだろう。
まあ秋の虫もそうだけれど
ききわけができるほどには違う。
生きていくためには
他の種と違うことを
なにかで表現していかなければならないらしい。
人間みたいに
他の種と違うことを
表現しすぎて他の種と共存できないところまで
来てしまう場合もあるが
鳥はたぶん
多くの種と共存しながら
その生きる魂をそれぞれ個性的な歌で
表している。
今日みたいに雨音とさえ共鳴しているのは
本当に清らである。(^-^)
週末から月、火と降り続き、
もっともはげしい今日昼過ぎの春雷で
クライマックスとなり、
ついに夕方になって不思議なくらい
しずかに雨が上がった。
降り続いたあとの雨上がりには
「希望」と名前をつけてもいい。
ふだんよく使われるのに
実際には感じもしない「希望」という
特殊な感情がこのときだけ
「たぶんこれだろうな」と思えるくらい
湧き出てくるから。
虹をみたなら、教えてほしい。