17才の誕生日だった。
「お肉が食べたい。」
そう言うと、父はとあるステーキレストランへ連れていってくれた。
大阪の街を一望できる、某建築会社の最上階。
メニューを見たら、最低のコースでも目が飛び出しそうな金額だったけど、好きなものを選びなさいと言われた。
私は、一番シンプルなコースにした。
父は、脱サラをして会社を立ち上げた。
仕事は順調で、暮らしぶりも年々ゆたかになっていた。
まわりの子たちよりも、ずい分と裕福な暮らしだった。
私は学業で頑張らなければと思い、勉強は嫌いだったけど、常に学年でトップの成績をとっていた。
働くようになったら、最初のお給料で両親を北海道に連れていきたいな。
運ばれた料理を家族で楽しみながら、そんなことを考えていた。
それから、2週間後。
私は制服を着て、父の葬儀にいた。
あれから、命日やらなんやらでお寺さんが来てたのは記憶にある。
でも、命日がいつなのか、はっきりとした日にちを今も知らない。
いつ知るのだろう。
それは、自分の余命がわかったときかもしれない。
その時は、やっとお父さんに会えるって嬉しくて仕方がないと思う。
私、頑張って生きてきたよ。すごいでしょ!って報告できるから。