春先まで使えそうなストールのエジングに

紅梅模様を入れて編もうと

ちょっと変わった作り目で編み始めた

 

 

単なる鎖編みの作り目だと目を数えるのがしんどいので

模様に合わせた作り目にしておいて

別糸で1段目に模様を入れて必要な長さにしてしまえば

それに合わせて作り目を編み終われば

目を数えずに済むってだけの話なのだがね

 

はちくまは相変わらずひっついてるが・・・

 

 

暖房の設定温度を上げて部屋が暖まると離れる

 

 

 

猫がくっつく温度と湿度の実験したトコロで

何の役に立つかと言われればそれまでだし

一緒の部屋で自分が布団で寝てたら

どっちもか、あるいはどっちかが必ず寄ってくるので

実験の条件も成り立たんのだがね^^

 

さて

英語の sperm whale は直訳すれば精子クジラ

 

 

これが日本語ではマッコウクジラとなるのだが

マッコウは抹香で、抹は粉末の意なので

棒線状の線香とは形状が違う粉末状のお香のコト

 

抹香臭い、なんて言うのは

説教じみてるとか真面目腐ってるって形容に使われるが

坊さんが説教をする背景には仏壇があって

確かに抹香が匂う中で真面目腐った話を聴いてるワケだ

 

そこから転じて

一家の大黒柱たる者が不肖の息子に説教をする際も

背景には仏壇が似つかわしいからか

毎度の小言がもうお経にしか聞こえないからか

とにかくまるで坊さんの説教みたいだと思えた瞬間に

脳内では抹香の香気さえ再現されてしまったのか

「オヤジがまた抹香臭い小言をくれたぜ」

なんて言い始めたら皆で真似して使い始めたんだろうか?

 

子供の頃からの癖なのだが

どうしてそう表現するようになったかの語源を

あれこれ考えずにはいられなくってよw

 

マッコウクジラに話を戻せば

このクジラが結石を持ってる場合には

それがまるで龍涎香(りゅうぜんこう)のような香りがしたからだが

当然だよ、だってそのものズバリだったんだからw

 

 

Wikipediaの説明にはリンクを貼っておいてなんだけど

少々おかしい点があるのでわかり易く説明しよう

 

龍涎香は英語ではAmbergris(アンバーグリス)で

つまり「灰色の琥珀」って意味で

琥珀の一種だと思われてたからそう名付けられた

 

 

そもそも琥珀ってのは樹脂の化石で

樹脂ってのは樹木から滲み出る粘性の樹液

もちろん粘性=粘り気があったのは化石になる前の話で

それが酸化して硬くなったモノが年月を経て琥珀になるのだよ

 

松の枝に触れて嫌なカンジの粘り気が手にひっつく体験をした時に

その正体が松脂(マツヤニ)であるコトに気付いて

これが琥珀になる時が来るかもしれんて

なんて、独り言ちてにやついてた子供はかつての自分だw

 

ちなみに化石化して琥珀になる程の長い年月ってのは

現在の琥珀がいつごろできたかを遡ればわかるが

今から数千万~数億年位前の恐竜が生息してた時代には

ヨーロッパ大陸の豊かな森林地帯に繁茂した

主に松柏科の樹木(古代のカエデやマツ)の樹脂だったので

最低レベルで数千万年・・・バタリ ゙〓■●゙

 

ところで琥珀の主成分はコハク酸だが

いや、だからコハク酸って命名された成分は

琥珀に含まれてたのが見つかったからで・・・

 

 

コハク酸(ナトリウム塩)は貝の旨味成分なので

シーフード風味のインスタント食品にもよく使われてて

日本人にはお馴染みの味だろう

 

化学名はラテン名が使用されるのが一般的なので

コハク酸の英名は succinic acid で amber acid ではなくってよ

Amberは俗名で学名はSuccinite

 

中生代ジュラ紀~白亜紀の地層から産出してて

これをAmberと呼んでるのだけど

新生代第三紀以降のモノは別にCopalというので

前述の松脂が今からどんなに長い年月かけて化石化しても

実はCopalにしかならなかったりするのかヽ(゚∀。)ノ

 

そうでなく、AmberとCopalは成分的にも違いがあって

Copalはコハク酸含有量が少なくて学名もRetiniteと違うのだ

赤外吸収スペクトルで分類できるけど

重さ(比重)だとどうかな?

とにかく見た目だけでは判別できないと断言しよう

 

比重と言えば、琥珀の比重は1.05~1.10で

プラスチック製のイミテーションだと1.20~1.30なんで

偽物は比重:1.13の飽和食塩水に沈むワケ!

宝石鑑定において、軽い方が本物ってのもなんか変な話だがw

 

とか、うっかり琥珀で延々と寄り道してしまってるが

ついでにもう少しお付き合いをwww

 

 

琥珀はかなり古くから世界各地にあった宝石で

世界最古としては3万年前のものと推定される琥珀が発掘されてるし

日本でも2万年前の遺跡から琥珀が久慈で出土してて

しかもその日本最古の琥珀には紐を通すための穴が開いてた

 

鉱物の中では比較的軟らかいので

他の鉱物に比べて加工し易かったのだろうが

今から2万年前ってホモ・サピエンスが出現したばかりで

いわゆる旧石器時代なワケよね?!

 

洞穴などの自然の形態を利用した住居に住み

打製石器や骨角器を用いて狩猟・漁撈・採集による不安定な生活をしてた頃

 

それでも生活必需品でない宝石というものが存在してたのは

護府としてなど呪術的な意味合いも強いだろうけど

やっぱりその美しさに魅了されるような感性を

我々の先祖は既に十分に持ち得てたんだと思うな

 

アルタミラ、ラスコー、フォン・ド・コームなどに残された

クロマニヨン人による洞穴壁画なんかにも通じるけど

鑑賞するために描かれたんじゃなくとも芸術性の高い作品に仕上がってるのは

それこそが真の芸術だからだろうて!!

 

自然への畏怖の念であり、模写するコトが祈りなのだと

ひしひしと感じる!

 

 

また脱線してしまったが

琥珀に話を戻すとそんな太古の昔に人類が

どうやって琥珀を発見したのかといえば海からだった

 

つまり海岸に漂着した琥珀(Sea Amber)を見つけたのだが

泳げない人をカナヅチって言うくらいだから

鉱物って基本、水に浮くってイメージ無くってよ?!

 

 

でも前述のように実際、琥珀は軽いので

海底で琥珀の塊が解き放たれて

海岸に漂着するってコトがあり得たワケで

同じように打ち上げられてた焚くと芳香のする灰色の塊を

灰色の琥珀=アンバーグリスと名付けるのはごく自然な流れだ

 

でもアンバーグリスの正体はマッコウクジラの結石が

たまたま自然に排泄されたモノだったんだね

ふ~、ここでやっとマッコウクジラに話が戻ったwww

 

灰色を呈してるのはイカ墨成分らすぃね

 

 

アンバーグリス(龍涎香)の匂いをかいだコトは無いが

イカ墨好きな自分からしたら

そう言われたら香ばしい好い香りが思い浮かぶも

それであのでかいクジラが結石になってるくらいなら

人間は控えるべきかとも思ってしまったり^^;

 

この記事は最初に勢いで書いたら余りにも長くなってしまい

なんとか半分以下にしてもこの長さというね

 

 

ソローの『コッド岬』読んでの読書感想文のはずが

連綿と繋がる謎解き記事になってしまうって

自分の語源に対する拘りと好きなモノに対する拘りが

いかに病的に強いのか今更ながらわかったw

特に好きな琥珀に関しては本トにヲタ炸裂して愉快だった♪

次回は「琥珀の話、続き」に乞うご期待(誰得だよw)