朝、夫が部屋から降りてくると

まずその日計測した血圧の数値を

私も確認するようになっています。



血圧手帳の今日の日付に記しがあって

何か聞いてみたら「一年経った。」

という夫の言葉で、夫が急性心筋梗塞を発症してからもう一年が経ったことを

思い出しました。




昨年末から夫の病院への付き添いや

母の体調変化によって施設への訪問も

増えて慌ただしく過ごしていました。



三月始め頃に一度落ち着きを取り戻し

少し余裕がもてるかとおもいきや、

人間の身体の変わり目のメンテナンス

だけではなく

住んでいる家も十年以上経って

備えつけのいろいろな器具の点検

交換の時期になりそういう予定が、

この数ヶ月いろいろ後回しにしてきた

予定に加わっていき、

別の忙しさとなりました。



そんな状態で日々を過ごしていたので

毎日があっという間で、

もう一年が経ったということを

すぐに思い出せませんでした。




夫の嗅覚過敏と味覚障害は一時期

味覚の方はかなり戻ってきていて

嗅覚も少し過敏さがやわらいでいた所

今の季節の変わり目で再び

血圧が低い状態が続いて疲れやすくなり

再び嗅覚も匂いが強く感じられるように

なってきて食欲不振が続いています。




昨年十一月末の季節の移り変わりの頃に

寒さに向かい気温が下がり

寒暖差が激しくなっている時、

様々な不調が現れました。


ダメージを受けた夫の身体が気温差に

すぐに適応することができずに

低血圧や食欲不振、不整脈などの発症を 引き起こす一因になったのかもしれないと私は感じていて

(本当の所はよくわかりませんが)

今後もそういう身体の変化が

出ることもあるのかもしれないと思っていました。



いろいろな要因で体調には波があり

心地よく過ごせる時もあれば

少し動くだけで疲れてしまったり、

食べることが大好きな夫が

自分好みの味で美味しく食事ができず

ガックリと気持ちが落ちてしまうような

そんな時もあります。



それでも一年前にたくさんの方々が

夫に手を差し伸べて助けて下さった

そのおかげで

一度は渡りかけた川を渡らずに今、

命を繋いで共に在ることができている

ということ



奇跡以外の何ものでもない



心からそう思い、感謝の思いでいっぱいになります。





自宅療養で毎日家に夫がいることで

解っているようで実は解っていなかった

夫のいろいろな側面を

みることもできました。



日々顔を合わせていても

毎日仕事に出ていると、共に過ごす時間は思ったほど多くはなく

意外に相手の深い部分を知らなかったんだなと思うことがたくさんありました。



私と夫との違いに愕然としたことも

いまさらながらボロボロと出てきて

「人が人を理解する」ということが

いかに奥が深いか、ということも

あらためて感じされられました。



実はここからが本当に夫との関係性を

作っていくスタートなのかもしれないと

思ったりしています。





今は夫が新しい身体になって

いろいろなことに少しずつ

慣れていってくれたら



新しいやり方でその身体でできる、

夫が心から「こうしたい!」と

思えることだけをマイペースにやって

人生を楽しんで過ごしてくれればいいなと私は思います。




夫が新しく生きるためにいただいた

たくさんのことを大切に

私も夫もそれぞれが望む明るい未来を

イメージしてあらたな挑戦をしていこう


そんな風に私は思っています。





お読み下さってありがとうございましたおねがい